「スピードはかなり通用する部分が多かった」静岡ダービーで右サイドを切り裂いたエスパ中山克広、試合前にピカチュウに伝えていた言葉とは?

2022年10月23日 野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

後半ATに食らった同点弾には「細かいところの修正が必要」と反省

清水の中山は右サイドでの縦の突破で再三チャンスを作った。写真:鈴木颯太郎

[J1第31節] 清水1-1磐田/10月22日/IAIスタジアム日本平

「全く90分持たせるつもりはないので、できるところまで全力でやる」

 爆発的なスピードで右サイドを疾走したMFは、試合後の取材で自身の姿勢をこう繰り返した。

 清水エスパルスは10月22日、ジュビロ磐田との静岡ダービーを1-1で引き分けた。後半アディショナルタイムに追いつかれる悔しい結果となった試合で、中山克広が縦への突破力を存分に魅せた。

 中山は専修大から2019年に横浜FCに加入。21年に清水に移籍し、今季は17試合で2得点を挙げている。

 この試合では、右サイドハーフとしてスタメン出場すると、自慢のスピードをいかして躍動。中央を固めてきた磐田守備陣に対して、ペナルティエリアの脇を突いて再三突破し、クロスを上げてチャンスを演出した。
 
 清水のチアゴ・サンタナが決めた34分の先制弾は、中山が獲得したCKから生まれた。敵将の渋谷洋樹監督は試合後に「やりたいことをやられてしまって、コーナーキックを与えてしまった。相手の良さが出てドリブルを仕掛けられた」と悔しがった。

 試合後に取材に応じ中山は、自身のプレーについて「かなりプラスが多かった試合」「スピードはかなり通用する部分が多かった感じはする」「ここ数試合では一番手ごたえを感じた」とポジティブなコメントを残した。

 後半については「相手がボールを持つ時間が長くなって。体力的にも前に出る力も少し無くなってきて。そこは課題」としつつも、73分に自身と交代したヤゴ・ピカチュウに事前に「前半から全力でいく」と伝えていたという。

 もっとも、清水は勝点1に終わり、J2自動降格圏からは脱したものの、J1昇格プレーオフ出場圏内の16位。攻撃陣としては「追加点が必要だった」として、後半アディショナルタイムでの失点を「ずっと課題。失点が多い。選手みんな同じ意識共有のはずなのに、失点。細かいところの修正が必要。共有しきれていないところがある。共有している風」と反省した。

 J1残留をかけた大勝負となるラスト2戦。次戦の29日にホームで開催される鹿島アントラーズ戦に向けては、ファン・サポーターに「勝点3を皆さんにプレゼントしたい」と意気込んだ。

取材・文●野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

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