「黙とうのときにも涙が流れてきて…」広島の佐々木翔がルヴァンカップ決勝で向き合った戦友の死

2022年10月22日 サッカーダイジェストWeb編集部

「彼の分もプレーし続けないといけない」

広島のDF佐々木はルヴァンカップ決勝にフル出場。チームの勝利に貢献した。 (C)SOCCER DIGEST

 サンフレッチェ広島は10月22日、ルヴァンカップ決勝でセレッソ大阪と対戦。2-1の逆転勝利を収め、大会初制覇を成し遂げた。

 この試合前、選手たちがピッチの中央に整列。前日の21日に水頭症により32歳で逝去した工藤壮人さんに黙とうが捧げられた。

 フル出場でチームの勝利に貢献したDF佐々木翔は試合後、かつて広島でチームメイトだった工藤さんの訃報について、「実際に知ったのは今朝でした」と明かし、「なかなか感情の整理も難しいです。正直、黙とうのときにも涙が流れてきてしまった」と語った。
 
「みんな簡単に整理はできないですけど、それを背負ってプレーをしていくというのが、僕らにとっても重要なことだと思う。しっかりと受け止めながら、自分のなかで一つひとつ多くの想いを持ちながらプレーして、タイトルを獲れたのが重要。チームメイトも多くの想いを抱えながらプレーしてくれたかなと思います」

 戦友の突然の死に戸惑いながらも、"いま自分たちができること"と冷静に向き合い、手にしたタイトル。佐々木は、「サッカーができている当たり前じゃない環境に感謝しながら、彼の分もプレーし続けないといけないと思いました。本当に今日は彼の力をもらえたのかなと」と素直な想いを口にした。

 試合が行なわれた国立競技場のスタンドには、工藤さんに向けたゲートフラッグや横断幕が多数掲げられるなど、訪れた観客も元日本代表FWの早すぎる死を悼んだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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