楠瀬体制2年目の浦和Lが目ざす攻守に“弱点のないサッカー”。塩越柚歩が守備強化に手応え「去年以上に激しさが増した」

2022年10月22日 手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

「三冠を獲るチャンスは自分たちにしかない」

攻守両面で圧倒できるサッカーを目ざす浦和L。塩越は「失点を減らしたら、試合は絶対勝てる」と自信を持つ。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 WEリーグ開幕へ向けて、三菱重工浦和レッズレディースは足りなかった守備の強化に乗り出した。

 楠瀬直木監督就任1年目の昨季、浦和Lはリーグ戦を2位でフィニッシュ。得点数はリーグトップの40ゴールと爆発的な攻撃力を見せた一方で、失点も24と多く、守備には課題を残すシーズンとなった。

 MF塩越柚歩は、「0-1の状況でも、自分たちの形で絶対に点が取れるというのはすごくある」とチームの攻撃的スタイルには自信をのぞかせる。

「去年もそうですけど、今年も前にすごい選手が揃っているし、みんな得点力がある。個で点を奪えるし、コンビネーションの部分にも自信を持ってやっているので、もっとアイデアを増やしながら精度を高めていく作業は、去年に引き続きやっていきたいです」

 浦和Lは、昨シーズンより就任した楠瀬監督のもとで、課題としていた守備の改善に取り組んでいる。塩越も「求められるサッカーが違う」と新指揮官の体制となってから、チームの変化と成長を感じている。
 
「チームとして今まで積み上げてきたものにプラスして、守備の強度を上げようとか、一人ひとりの走る距離を増やして、もっとアグレッシブなサッカーをしようというスタイルに変わった。特にディフェンスの強度は、絶対にあって悪いものではないので、今季はそこをみんながシーズンの始まりから意識しながら、練習中もバチバチやり合えていると感じますし、去年以上に練習から守備の激しさが増した印象があります」

 攻撃に圧倒的な自信があるからこそ、「そこにプラス失点を減らしたら、試合は絶対勝てるはず」と信じ、攻守両面で弱点のない完璧なサッカーを目ざしている。

 浦和Lは今季、リーグ開幕前に行なわれたWEリーグカップで初代女王に輝き、1つ目のタイトルを獲得。目標は、残すWEリーグと皇后杯を含めた三冠だ。塩越も意気込む。

「今年カップ戦を獲ったのはレッズですし、三冠を獲るチャンスは自分たちにしかない。もっと細かく突き詰めていかないといけない課題は多いけど、一つひとつのプレーにこだわりを持って、去年落としてしまったリーグ、昨シーズン優勝した皇后杯を獲りたいという思いが強いです」

 また個人の目標は、昨年リーグ戦で記録した4得点以上。周囲の選手を活かすプレーだけでなく、「狙えるタイミングがあればミドルもどんどん狙っていきたい」とゴールへの意欲を示した。

 浦和Lは10月23日、埼玉スタジアム2002にて、開幕節でAC長野パルセイロ・レディースと対戦。攻守で相手を圧倒できるか。注目の一戦は14時キックオフ予定だ。

取材・文●手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

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