「山本選手は同い年で…」甲府レジェンドの雄姿に中村憲剛も感激!「筋書、書けない。凄い。かっこいいです」

2022年10月16日 サッカーダイジェストWeb編集部

「途中から出てきて、PKを取られて、最後に彼が決めて優勝なんて」

PK戦では最後のキッカーを務めた山本(4番)。確実に決めて、チームに歓喜をもたらした。(C)SOCCER DIGEST

 10月16日に天皇杯の決勝戦が行なわれ、PK戦の末にヴァンフォーレ甲府がサンフレッチェ広島を下し、クラブ史上初の戴冠を果たした。

 26分に三平和司のゴールで先手を取る。84分に同点に追いつかれ、1-1で突入した延長戦でも決着がつかずPK戦に。甲府は5人全員が成功。最後のキッカー、山本英臣が見事にネットを揺らして、歓喜の輪が広がった。

 延長戦の後半、ひとつのターニングポイントがあった。112分に途中出場した甲府の山本が、自陣エリア内でハンドを取られてPKを献上。在籍20年のレジェンドは茫然とした表情を浮かべたが、このピンチに守護神の河田晃兵が「このまま終わらせるわけにはいかない」という想いで、満田誠の一撃をビッグセーブ。チームを、そして山本を救った。

 試合後のフラッシュインタビューで、山本は「河田選手に助けてもらってよかった」と感謝し、「自分たちの思っているサッカーではなかったかもしれないけど、結果にこだわって、全員で頑張ったと思います」と喜びを噛みしめた。

 愛するクラブにタイトルをもたらし「少しだけ恩返しができたと思います」と語り、ファン・サポーターに向けて「みなさん、おめでとうございます!」と声を張り上げた。
 
 試合を中継したNHKで解説を務めた中村憲剛氏も、山本の活躍には胸を打たれたようだ。「個人的には山本選手は同い年で」と切り出し、次のように続ける。

「J2の時から僕も対戦はしているので。今日、途中から出てきて、自分がPKを取られて、それをずっと共に戦ってきた河田選手が止めて、PK戦の最後に彼が決めて優勝なんて」

 あまりにもドラマチックな展開。中村氏は「筋書、書けないですよ。凄いと思います」と感嘆し、「本当におめでとうと言いたい。かっこいいです」と祝福した。

 長きにわたり、甲府というクラブを支え続けてきた背番号4の雄姿は、多くの人々の胸に刻まれたはずだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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