【日本代表】三笘薫、久保建英らが改めて説く“共通認識”の重要性。チームはドイツ遠征を貴重な時間にできるのか

2022年09月21日 本田健介(サッカーダイジェスト)

原口や酒井の考えは…

ドイツで合宿を行なっている日本代表。11月のワールドカップへの準備を進める。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 2か月後に迫ったカタール・ワールドカップへ時間が限られるなか、ドイツ遠征を行なっている森保ジャパン。

 本大会メンバー生き残り、そしてチームとしてのブラッシュアップへ9月23日にはアメリカ戦(現地時間:14時25分/日本時間:21時25分)、同27日にはエクアドル戦(現地時間:13時55分/日本時間:20時55分)を控える。

 大迫勇也、浅野拓磨、板倉滉は怪我の影響で不参加になったが、森保一監督は30人のメンバーを招集し、現地でのトレーニング2日目も準備を進めた。

 そのなかで、各選手が口にするのは"共通認識"の築き方だ。

 久保建英は「一個人に代表に合わせるというのはおかしな話なので、僕が代表に合わせるべきだと思います」と話し、「みんなが同じ方向を向けている」としたうえで、この活動でのポイントを口にした。

「(欧州からの)移動がない分、練習期間も長いですし、チームとして具体的にどう戦っていくは、ふんわりとしたものではなくもっと具体的にこれというキーポイントを見つけていくのが大事だと思います。3、4日であれば1、2個の共通認識を作れると思うのでそこを作っていくのが大事だと感じます。

 自分も選考のなかにいるひとりとして、守備時のスタート、攻撃時のスタートだったり、攻守でひとつやふたつはこれという共通認識を、立ち返れる所があると言いますか、最初のスタートの時点でこれとこれという優先順位が、キッチリできてくるのが一番かなと。今もないわけではなく、臨機応変に変えるのも大事ですが、スタートの部分でこれというものを時間が短いなかでやっていくのも大切かなと思います」
 
 また2勝2敗だった国内での6月シリーズを経て、より共通認識を高めることの重要性を説いていた三笘薫も改めて話す。

「6月はそこをもう少し捉えれば、もっと違う結果になったはずです。そこは今回も自分たちで取り組むべきところですし、共有するところはしっかりと共有して、それが分かるような試合ができればいいと思います。感じたところは言っていかないといけませんし、全体の問題点を自分たちも把握したうえで、改善していきたいです」

 一方、本大会でドイツ、スペインと対戦するうえで、「僕は下がっても良いと思います」と語るのは原口元気だ。もっともそれは消極的な意味ではない。

「バランスが大事だと思います。大切なのは受け身になって下がるわけではないこと。そのうえで高さ、どこからプレッシャーにいくかはポイントになると思います」

 こうした対戦相手に応じた意識の徹底も必要なのだろう。

 また酒井宏樹は守備面に関してはこう口にした。

「アップデートも含めて復習というところが多いと思います。(吉田)麻也くんとの関係性、トミ(冨安健洋)との関係性もそうです。前後する人たちとの関係性、クロスが上がるタイミングで、お互いが何も考えずに良いポジショニングを取れていれば、それだけで後手を踏みません。声は出すけど味方がどこにいるのかと確認しなくても済むような関係性というのを作れれば。本当に細かいところの積み重ねだと思います」

 今回の活動を経て、森保ジャパンは攻守でより深いところまで考え方を共有できるのか。ドイツ遠征は非常に重要な時間になりそうだ。

取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
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