【日本代表】注目の左サイドの競争。南野拓実と三笘薫、そして相馬勇紀を含めたアピール合戦の行方は?

2022年09月22日 本田健介(サッカーダイジェスト)

相馬の生かす手もある

左サイドを争う南野(写真左)と三笘。今回招集された相馬を含めてアピール合戦は注目だ。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 11月にカタール・ワールドカップを控える日本代表はドイツ遠征で本番への準備を進めている。3日目となる9月21日は、冒頭15分のみが公開され、その後はシートで隠されたピッチで戦術練習などが行なわれた模様だ。

 トレーニング後、囲み取材に対応したのは、18日のリーグ戦で今季移籍したモナコで初ゴールをマークし、代表活動に合流した南野拓実である。

 新天地のモナコでは苦戦を強いられていただけに南野は「たかが1点なので、なんとも言えないですが、自分としては良かったと思います」と手応え語る。

 南野といえば、現在の森保ジャパンの4-3-3では左ウイングとしてプレー。ただ現チームの発足時には1.5列目やトップ下としてCFの衛星のように周囲と有機的に絡み、チャンスを作り、ゴールを量産。その意味で彼の特長を考慮しても、持ち味を最も発揮できるのは中央寄りのポジションなのだろう。

 もっとも守備意識も高く、チームのために働ける南野は左サイドでも貴重な存在であり、森保監督からの信頼も厚い。だからこそ、現時点でも左のファーストチョイスと言えるはずだ。

 現に20日のゲーム形式のトレーニングでは、4-2-3-1のような形において、南野はレギュラーと思われるメンバーで左の中盤を担った。

 
 その南野に対し、虎視眈々とレギュラー奪取を狙っているのは三笘薫だ。左ウイングを本職とし、得意のドリブルで突破を図る俊英である。

 今季からプレミアリーグのブライトンでプレーする(昨季はベルギーのユニオン・サンジロワーズへレンタル移籍)三笘は、今回の活動に向けて「強度だったり、自分のプレーが変わったというところを結果で出すしかないので、その雰囲気や落ち着きは与えたいと思いますし、自分もどんどん発信する場になっていくと思うので、レベルをもう一段階上げていけるように、示せるようにしていきたいです」と意気込みを語る。

 もっとも前述したように守備面の働きなどを含めて現時点でファーストチョイスは南野で、三笘、そして先のE-1選手権で大活躍した相馬勇紀は、ジョーカーとしての立ち位置なのだろう。相馬はリーグ戦の影響で合流が遅れた点がどう出るのか不安要素だが、プレースキッカーを担えるのはプラスだろう。

 先日のフォーメーション練習のように鎌田大地がトップ下に入る4-2-3-1であれば、なおさらバランスを考えれば南野が先発で起用される可能性は高まる。

 ただし、ドイツ遠征のなかで行なわれる、9月23日のアメリカ戦(現地時間:14時25分/日本時間:21時25分)、同27日のエクアドル戦(現地時間:13時55分/日本時間:20時55分)で結果を残した者が、指揮官への大きなアピールへつながるはずだ。

 誰がどんなプレーを見せてくれるのか、楽しみである。

取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部) 

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