【第2ステージ・ラスト5のシナリオ】湘南編|“歴史的勝利”の先に、天皇杯制覇で強さを証明だ

2015年09月30日 塚越 始(サッカーダイジェスト)

第2ステージに入り内容を伴った勝利が一段と増えてきた。

第1ステージでも鹿島からは勝利を収めたが、内容的には押し込まれる時間が長かった。今度はホームで内容を含めて“快勝”を収められるか。写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)

 J1リーグ第2ステージも残すところ、あと5節。ステージ優勝争いはもとより、年間勝点に左右されるプレーオフ進出・残留争いも注目されるところだ。シーズンもクライマックスを迎え、各チームはラスト5試合をいかに戦うのか。担当記者がポイントごとに探る。
 
――◆――◆――
 
ポイント1)現時点の目標と、目標到達に必要な勝点は?
上位進出/天皇杯制覇
 
 リーグ戦は具体的な目標を立てにくい状況にある。ACL出場権獲得のチャンスがある年間4位以内に入るためには、全勝しても届かない。リーグ戦を良い形で終えて、天皇杯につなげたい。
 
ポイント2)ラスト5試合に向けて現状の強み、好材料は?
 
 鹿島、川崎、柏、名古屋……、過去苦杯を舐めてきた相手から数多くの"歴史的勝利"を挙げてきた。特筆すべきは、第2ステージは一段と内容を伴った勝利が増えていること。湘南らしい豊富な運動量と勝負どころを見極めたスプリント力を活かし、がっぷり四つ相撲を挑んでしっかり寄り切り勝っている。
 
 一方で12節の横浜戦のようにCFにボールが収まらないと途端に質が落ちる傾向もあり、そのあたりのムラをおさえられれば、残るタイトル――94年度以来の天皇杯制覇という"歴史的タイトル"も狙えるはず。天皇杯を獲れば、多くの選手が目標に掲げていた来季のACL出場権も得られる。そのためにもリーグ戦はひとつでも上を目指し、可能性がある限り4位以内(ACL出場圏内)を追いかけたい。
 
ポイント3)累積警告や怪我人などの懸念材料は?
 
 負傷していた大竹、藤田が戦列に戻り、試合途中から送り込める「駒」が増えて、戦い方のバリエーションも豊富になった。

 しかし一方で、10月3日の13節・山形戦で永木が出場停止、12節の横浜戦を怪我で欠場したA・バイアも復帰が微妙な情勢。そのA・バイアの他、菊地大、山田の計3人が累積警告でリーチが掛かっている。チームの総合力が今こそ試される時だろう。

次ページ攻守に貢献度の高い主将がラストスパートへのキーマンに。

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