【ACL採点&寸評】神戸1-3全北現代|厳しい日程での奮闘は評価したいが…攻撃面の精度足りずに準々決勝で敗退

2022年08月22日 本田健介(サッカーダイジェスト)

尾崎を抜擢するなど大きくメンバーを入れ替えて臨む

【警告】神戸=飯野(51分)、槙野(58分)、山口(83分)、尾崎(90+2分)、トゥーレル(105分) 全北現代=グスタボ(105分)、デイビス(17分)
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】マドウ・バロウ(全北現代)

[AC準々決勝]神戸1-3全北現代/8月22日/埼玉スタジアム2002
 
【神戸|採点】
スタメン)
GK
前川黛也 6
DF
小林友希 6
槙野智章 5.5(74分 OUT)
酒井高徳 5.5
尾崎優成 6(91分 OUT)
MF
山口 蛍 6
郷家友太 5.5(74分 OUT)
中坂勇哉 5.5(61分 OUT)
小林祐希 5.5(74分 OUT)
小田裕太郎 5.5(HT OUT)
FW
ステファン・ムゴシャ 5
 
途中出場)
MF
飯野七聖  5.5(HT IN)
MF
汰木康也  6(61分IN)
FW
武藤嘉紀  5(HT IN)
DF
大崎玲央 5.5(64分 IN)
DF
マテウス・トゥーレル 6(76分IN)
DF
山川哲史 5.5(91分IN)
 
監督)
吉田孝行 5.5
 
【神戸|寸評】
 横浜とのラウンド16の激闘から中3日で迎えた全北現代との準々決勝。神戸は大迫やイニエスタをベンチからも外すなど大幅なメンバー変更を選択して試合に臨んだ。
 
 しかし暑さの残る16時からのゲーム、そして疲労もあったのだろう両チームとも動きが重く、前半はローテンションのゲームとなった。それでも64分に神戸が先制に成功する。CKの流れから尾崎のシュート性のクロスをGKが弾いたところを交代出場したばかりだった汰木が詰めてゴール。しかし直後にはカウンターから同点に追いつかれ試合は延長戦に入った。
 
 すると延長前半に左サイドからのクロスを相手FWグスタボにヘッドで押し込まれて逆転を許す。そして試合終了間際にもCKにGK前川が攻め上がったところを狙われて失点。試合はそのまま1-3で終了し、神戸のACLでの冒険は幕を閉じた。
 
 この厳しい日程のなかで各選手の奮闘は実に評価したい。ただ、チャンスをなかなか作れなかった攻撃陣はやはり精度不足が見て取れた。淘木はワンチャンスを仕留める決定力を見せたが、効果的なクロスを上げられず……。
 
 評価が難しいのはMF山口と、右SBに抜擢されたユースから昇格した1年目のDF尾崎。前者は中盤を広範囲でカバーし、延長戦での走力も素晴らしく、ゴールにも絡んだ。しかし失点シーンでは痛いパスミスで、3点目を奪われた場面もボールを奪われてしまった。後者は対応が後手に回るシーンもあったが、汰木のゴールは彼のターンからのシュート性のクロスから生まれた。ただ直後の失点の場面では自身の裏のスペースを使われた。
 
 また酒井はよく攻守に絡んだが、グスタボに競り負けてゴールを許し、吉田監督も汰木の投入は当たったが、台所事情は苦しく劣勢時に流れを変える策を提示できなかった。GK前川は延長戦に入る前に好セーブを数度、披露。交代出場したトゥーレルも身体を張った。
 
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定したこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
 
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
 
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