レスター、アーセナルに完敗で無敗ストップ! 岡崎はアピール不足で存在感が薄く…――レスター 2-5 アーセナル

2015年09月27日 サッカーダイジェストWeb編集部

課題の守備陣が崩壊して今シーズン最多の5失点。

レスター(4-4-2) 2-5 アーセナル(4-2-3-1)

 プレミアリーグ第7節、岡崎慎司のレスターはアーセナルを本拠地に迎え、2-5と実力の差を見せつけられた。
 
 前節のストーク戦でも終盤に追いつき、開幕から無敗を維持して勢いに乗るレスター。一方、チェルシーとのダービーマッチに敗れ、連勝が「2」でストップしたアーセナルの対戦は、慌ただしく動き出した。
 
 13分、レスターが得意のカウンターから先制点を奪う。
 
 自陣でボールを持ったドリンクウォーターからのロングボールに反応したヴァーディーが相手DFの背後に抜け出してペナルティーエリア内に侵入し、最後は右足で豪快に突き刺した。
 
 しかし、レスターファンの歓喜は間もなくして、今シーズンいまだ完封試合がないDF陣の脆さにより、ため息に変わる。
 
 17分、アーセナルは同点ゴール。自陣でボールを素早く繋ぎ、ハーフウェーラインでボールを受けたカソルラからウォルコットへ、CBの間を通す絶妙なスルーパスが繋がり、俊足のウォルコットは冷静に沈めた。
 
 その後、リスクを恐れて守勢に回ったレスターに対し、アーセナルがポゼッションを高めながらゴールに迫っていく展開となり、33分には逆転ゴールが生まれる。
 
 右サイドを駆け上がってきたベジェリンが折り返すと、ウォルコットはDF2人を引き連れる形で潰れ、流れたボールをA・サンチェスが詰める。チリ人ストライカーの今シーズン初ゴールで、アーセナルはリードして前半を折り返した。
 
 レスターは先制点こそ挙げたが、それ以降は打つ手もなく、アーセナルに主導権を渡してしまった。
 
2トップの右に入った岡崎は、前線から守備を仕掛けるも、アーセナルのパスワークの前に、巧みにかわされてしまう。
 
 さらに攻撃面でも、マッチアップしたコシエルニーとの競り合いではことごとく弾き返され、フリーでボールを引き出すような動きも見られない。存在感がなかった岡崎は、ハーフタイムにキングとの交代でベンチに退いた。
 
 レスターは後半、FWの枚数を減らし、布陣を4-1-4-1に変更。中盤の枚数を増やし、空きスペースを消して違いを生み出そうと狙ったが、思惑通りに試合が進むことはなかった。
 
 前半と同様に試合を支配したのはアーセナル。その巧みなパスワークでレスターの守備を翻弄し続けるなかで、最も輝きを放ったのはA・サンチェスだった。
 
 前半の今シーズン初ゴールに気を良くしたのか、キレが増し、後半は立ち上がりから果敢にシュートを放ち、ゴールの予感を漂わせる。そして57分にヘディングで、81分には豪快なミドルシュートで、2点を追加し、ハットトリックを達成したのだ。
 
 その後、互いに1点ずつ奪って、最終的に2-5で試合は終了。終始、ボールを自由に回され、完敗を喫したレスター。開幕からの無敗は「6」で止まった。
 
 レスターはエースの得点で幸先良く試合に入ったが、振り返ってみればアーセナルの素早く精度の高いパスワークについていくことができず、相手に自由与え続け、DFラインがあっさりと背後を取られるなど、拙い守備ばかりが目に付いた。
 
 攻撃も2得点のヴァーディー以外には可能性を感じさせるプレーヤーがおらず、実力差が明白に表われる結果となってしまった。
 
 いささか心配なのは岡崎だ。まだ開幕して2か月とはいえ、ここ最近の存在感の薄さでは、"ティンカーマン(こねくり回し屋)"ラニエリ監督がしびれをきらし、メンバーの変更を考えることもありうる。
 
 次節の相手は昇格組のノーリッジと、実力差はないだけに、岡崎にはチャンスを多く引き出し、結果を出すことが期待される。
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