先制点が大きなポイントになる一戦。最大のアドバンテージは埼スタで声出しOKの強烈な後押し【ACL・R16プレビュー|浦和】

2022年08月18日 サッカーダイジェストWeb編集部

今季のベスト陣容が固まり始めている

ストライカーとして力を見せ始めた松尾に期待がかかる。写真:徳原隆元

[ACLラウンド16プレビュー] ジョホール対浦和/8月19日/埼玉スタジアム2002/20時KO

 浦和レッズは19日にACLのラウンド16でマレーシアのジョホール・ダルル・タクジムと対戦する。シーズン後半戦に入って好調を維持している浦和だが、あくまでもカップ戦の一発勝負だけに追いかける展開だけは避けたい。まずは先制点が重要になってくるだろう。

 6月の中断明けからリーグ戦9試合は6勝2分1敗と好調だが、全体的にメンバーが固定され始めている。ダブルボランチは岩尾憲と伊藤敦樹がコンビを組み、サイドハーフではダヴィド・モーベルグが高い質でチャンスメークとフィニッシュに関わる。また、前線では松尾佑介がストライカーとして力を見せ始めた。

 もちろん、小泉佳穂らが高い位置から相手の攻撃を制限しつつプレスを機能させ、最終ラインの中央で岩波拓也とアレクサンダー・ショルツが強固な守備を見せていることも見逃せない。リカルド・ロドリゲス監督にとっても、今季のベストと言える陣容が固まり始めていると言えるだろう。

 ロドリゲス監督も試合前日会見で「相手も私たちに難しさを強いてくるだろう。完璧な試合をしないといけない。どのチームが相手でも強い。良いプレーをして1試合、1試合を戦うこと」と、一戦必勝の構えを語った。

 そのためには、先にゴールを奪って主導権を握っていく展開に持ち込むことが必要になる。今季、浦和はリーグ戦で6敗しているが、そのうち5敗が無得点。先制されたゲームでビハインドを跳ね返す力は証明できていない。最近のゲームではベンチスタートの多いキャスパー・ユンカーや江坂任といった攻撃的なタレントも途中出場の候補に挙がるものの、人数をかけてゴール前を固められた状態からこじ開けるのは簡単な作業ではないだろう。
 
 逆に先制すれば、奪いに来る相手をいなしながら良いポジションを取って前進していく浦和の良さは発揮しやすくなる。不安要素を払しょくしつつ好循環を手にするためには先手を取ることが必要だ。まずは現状の信頼できるメンバーを送り出したうえで、過密日程を考慮しながら5人の交代枠を使っていける展開になるのが望ましいはずだ。

 浦和にとって最大のアドバンテージは、セントラル開催でありながらも会場がホームの埼玉スタジアム2002であることだろう。ゴール裏など一部エリアでは声出し応援も許容されているゲームであり、伝統的にACLに重きを置いてきた浦和とサポーターだけに、チームには強烈な後押しとなり、相手を圧倒する雰囲気にスタジアムが包まれることが予想される。

 2017年の優勝を知る唯一の選手となった西川周作は、「何が起きるか分からないのがACLであり、よりGKとして集中して、90分、延長、PKもあるかもしれない。それは想定内にしたい。埼玉スタジアムでできること、サポーターと戦える喜びを感じながら全員で勝ちを目ざしてベストを尽くしたい」と語った。

 5年前は決勝トーナメントに入ってから第2戦のホームゲームで全勝してアジア王者に上り詰めた。そんな歴史も背景に、新たな力で浦和は3回目のアジア制覇を狙いにいく。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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