「いかに自分が無能だったか」“常勝”青森山田の黒田剛監督が勝てなかった頃を振り返る「完膚なきまでやられた」

2022年07月23日 サッカーダイジェストWeb編集部

「負けるということがこんなに悔しいのか」

鈴木氏のYoutubeチャンネルに黒田監督が出演。青森山田高を率いた当初を振り返った。写真:塚本凜平(サッカーダイジェスト写真部)

 元日本代表のMF鈴木啓太氏が7月22日、自身のYouTubeチャンネルで最新コンテンツを投稿。全国高校サッカー選手権大会で3回、インターハイでは2回優勝の実績がある青森山田の黒田剛監督がゲスト出演し、自身の就任当初について語った。

 大阪体育大を卒業後、ホテル業界と地元・北海道の恵庭北高の臨時教員を経て、1994年に24歳で青森山田のコーチに就任。翌年には、前任者の辞任に伴い早くも監督になる。

「自分を指導者として導いてくれる人や、指導法を教えてくれる人がいない状態。右も左も分からないまま監督になってしまった」

 青森山田は今でこそ全国高校選手権に25年連続、インターハイは22大会続けて出場中の強豪校だが、90年代半ばは県内で絶対的な存在ではなかった。部員が1学年6人の代もあったという。
 
 それでも就任1年目で選手権に出場。だが、全国大会では初戦で惨敗。「完膚なきまでやられた。何もできなかった。監督としていかに自分が無能だったか、全国の地で思い知る」結果だった。

 さらに、2年目は県予選で敗退。その夜は、悔しさのあまり朝まで泣いた。「負けるということがこんなに悔しいのか。この2年間で、どれだけ大きいことを学んだか」という経験が、ひとつのきっかけをもたらした。

「生活習慣からすべて見直して。いろんなことで、青森県では断トツですべてトップにならないと、優勝し続けるのは無理だと思って。それを、子どもたちに少しずつ叩き込んでいった、というのがスタート」

 名将・黒田監督の常勝への原点は、敗北の悔しさだったようだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

【関連動画】青森山田の黒田剛監督が鈴木啓太氏に就任当初を語る

【インターハイ予選 青森県決勝】青森山田3-0野辺地西|青森山田が終盤に3発!苦しみながらも22大会連続25回目の全国出場を決める

【PHOTO】2022年の高校サッカー界を彩る注目選手を写真でチェック!~北海道・東北編
 

次ページ【関連動画】青森山田の黒田剛監督が鈴木啓太氏に就任当初を語る

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事