「戦争を止めるという夢がある」W杯POに臨むウクライナ代表、ジンチェンコが涙の会見「今こそ僕たちはワールドカップにふさわしい」

2022年06月01日 サッカーダイジェストWeb編集部

「侵略を完全に打ち負かす必要がある」

スコットランド戦の前日会見に登壇したジンチェンコ。(C)Getty Images

 6月1日に開催されるカタール・ワールドカップ欧州予選のプレーオフ準決勝で、ウクライナ代表が敵地でスコットランド代表と対戦する。

 本来は3月に開催されるはずだったこの試合は、ロシアのウクライナへの軍事侵攻を受けて延期となった。その軍事侵攻以降、ウクライナの国内リーグは行なわれておらず、国内組はコンディションという意味でも不安を残す。母国への攻撃が続くなか、サッカーをする精神状態ではない選手もいるかもしれない。

 そんななか、前日会見に登場したマンチェスター・シティのウクナイナ代表MFオレクサンドル・ジンチェンコは、涙を流しながら心境を語った。英公共放送『BBC』が伝えている。

「すべてのウクライナ人は、この戦争を止める、この1つのことだけを望んでいる」
 
 そう母国の現状について語ったジンチェンコは、「僕は世界中のさまざまな国の人々と話をした。ウクライナで何が起こっているのか理解していないウクライナの子供たちとも話をした。ウクライナの人々は戦争を止めたいだけ。戦争を止めるという一つの夢がある」と続けている。

「サッカーに関して言えば、チームには僕たち自身の夢がある。ワールドカップに行きたい。ウクライナ人は今まさにそれにふさわしい。こうした素晴らしい思いを伝えたいと思う」

 25歳のレフティは「だからこそ、僕たちは団結し、侵略を完全に打ち負かす必要がある。ウクライナ全体が僕たちを見てくれていると確信している。サポートを感じているんだ」と話し、こう意気込んだ。

「たくさん話すことができるが、ピッチですべてを証明する必要がある。僕たちは人々が幸せに、誇りに思うように努めたい」

 ウクライナはスコットランドを破り、W杯出場を懸けたウェールズとの決勝に進めるだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

【動画】スコットランド戦の前日会見で涙を流すジンチェンコ

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