「ワタルは素晴らしい主将」シュツットガルト指揮官が遠藤航と伊藤洋輝を称賛!「ヒロのことは誰も知らなかったが…」

2022年05月17日 サッカーダイジェストWeb編集部

指揮官も日本人選手の貢献を称賛

指揮官も称賛した伊藤(左)と遠藤(右)。(C)Getty Images

 シュツットガルトを率いるペレッグリーノ・マタラッツォ監督が、クラブを1部残留に導いた日本代表MF遠藤航、そしてDF伊藤洋輝を称賛している。現地メディア『DW』が報じた。

 最終節までもつれこんだブンデスの残留争いで、シュツットガルトはケルン戦を迎えた。勝利しなければ残留の可能性が消滅するという状況のなか、1-1で迎えた後半アディショナルタイムに、CKから伊藤がフリックしたボールを、ファーで待ち構えていた遠藤がヘッドでねじ込む。これが決勝点となり、2-1で勝利。15位のヘルタ・ベルリンが敗れたことにより、逆転で残留をもぎ取った。

『DW』は「この日まで、ほとんどのファンが遠藤のジャージをゴミ箱に捨てても惜しくないように思っていたに違いない」と綴っている。

「なぜなら、彼はこれまでの試合でファーポストに立ちながら、最大の得点チャンスを2度も逃していた。だからこそ、シュツットガルトが16位で最終節を迎えることになった一因を担っていると、ファンは思っていた。だが、良いことは3度目に起きるものだ。スタジアムが耐えがたいほどの緊張感に包まれるなか、彼はファーポストでついにボールをネットに突き刺した」
【動画】残留を決めたシュツットガルト、歓喜のロッカールーム! 遠藤と伊藤は…
 現地ではそのキャプテンシーに疑問を呈する専門家などもいた。だが、マタラッツォ監督は、試合後の記者会見で遠藤を主将に指名した理由を、このように語っている。

「こういう夜を忘れることはない。ファンも、選手たちもそうだろう。ワタルのゴールは、信念が生んだゴールだ。彼にふさわしい。ワタルは確かにドイツ語はほとんど話せないが、素晴らしい主将だ。キャプテンというのは、皆を巻き込みながら、引っ張っていけるような存在でなければならない。だから彼を選んだ。一人で背負い込むのではなく、他の選手たちにも責任感を持たせる存在なんだよ」

 また、記者から伊藤について質問が及ぶと、「シーズン前、ここではヒロのことは誰も知らなかった」と述べ、こう続ける。

「彼がこんなスピードでトップチームに定着したことは、関係者全員にとって嬉しいサプライズだったよ。彼は新天地で、新しいリーグに挑戦し、安定感のあるパフォーマンスを見せた。それも、限定された数試合ではなく、シーズンを通じてだ。これは、彼のサッカーの能力だけではなく、人間性や性格も大きく関係している。その成果を証明するものだ」

 かつて香川真司を見出したスベン・ミスリンタートSDによってシュツットガルトに加入した日本人選手2人は、クラブに大きな足跡を残したようだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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