【J1採点&寸評】山形×鳥栖|チャンスを決め切れなかった山形がホーム3連敗を喫する

2015年08月17日 嶋 守生

山形は後半に持ち直したものの、問題は山積み。

【警告】山形=高木(43分)、宮阪(69分) 鳥栖=なし
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】鎌田大地(鳥栖)

【試合内容】
 前半は鳥栖ペースで試合が進んだ。山形は相手のロングボールに対して、アプローチもセカンドボールへの対応も曖昧なままで守備組織が機能していなかった。修正もままならない11分、キム・ミヌからのロングボールを谷口にシンプルに落とされ、DFを振りきった鎌田に先制ゴールを決められると、その後もゴールを脅かす際どいクロスを何本も上げられた。
 
 後半に入って山形はシステムを3-4-2-1に変更して立て直しを図る。その効果か、R・フランクや高崎が何度もサイドを突破してクロスの供給に成功。そこから得たCKをアルセウが決めて同点に追いついた。その後も山形が押しこむ展開が続いたが、チャンスを逃し続けて逆転できずにいると、65分にカウンターから水沼にゴールを決められ、さらに83分にも同様の展開からペク・ソンドンに得点を許して1-3。これで山形はホーム3連敗となった。

【J1 PHOTOハイライト】2ndステージ・7節
 
【チーム採点・寸評】
山形 5
前半は相手の縦に入れてくるボールに対しての準備が悪く、セカンドボールをほとんど奪われていた。後半に持ち直したとはいえ、この試合は得点力不足以前に守備面に問題があった。
 
鳥栖 6.5
早い時間に先制ゴールを決めて楽な展開に。一度は追い付かれたが、逆転を許さないゴール前での粘り強い守備が報われて、カウンターからの2得点を呼び込んだ。
 
【山形|採点・寸評】
GK
1 山岸範宏 5.5
1失点目は逆を突かれるなど、DFがコースを限定しきれていない場面もあって同情の余地はある。限られた数の枠内シュートを止められず、チームを救えなかった。
 
DF
26 宇佐美宏和 5.5
1失点目では裏を取られて対応が後手に。ロングボールを何本も入れられて苦しんだ。果敢に攻め上がった時はチャンスに結びついたが……。
 
4 西河翔吾 5
連動した守りができずにカバーリングも不安定で、個人で対応するシーンが目立った。3失点目はコースを限定できずに中央に入り込まれる失態。
 
13 石川竜也 6
前半はロングボールへの対応や3バックでの守備に不安もあった。ただCKからアルセウの同点弾をアシストしたのは見事。
 
MF
31 高木純平 5.5
攻撃時に起点となっていたが、守備時のポジショニングが曖昧で背後を使われることが多かった。
 
5 アルセウ 6
前半は両脇にできたスペースをカバーしきれず、バイタルエリアで前を向かれてしまう。ただ、CKから同点弾を決めて結果を残した。
 
15 宮阪政樹 5.5
前半は中盤で相手に自由を与えてしまった。攻撃ではパスを相手に引っ掛ける場面もあったが、ロングボールで展開を変えるシーンも。
 
24 ロメロ・フランク 6
ボールを奪われカウンターの起点になってしまった前半から持ち直し、左サイドを何度も突破してチャンスを作った。74分のシュートは枠に飛んだが、GKに阻まれた。
 
22 キム・ボムヨン 5.5
自身の後ろにできたスペースを自由に使われてしまう。攻撃ではパスを通せず、高い位置でボールを持った時のクロスも中と合わずに途中交代となった。
 
FW
34 高崎寛之 6
62分のヘディングシュートは相手GKに防がれたものの、サイドに流れたりクロスに飛び込んだりとゴールへの期待感はあった。
 
11 ディエゴ 5.5
ボールを受けられているが、そこから縦につながらない。80分には最高のクロスが届いたが、大きく枠を外してしまった。
 
交代出場
27 高木利弥 6
高い位置を取って積極的に仕掛け、ゴール前にも顔を出した。ゴールとはならなかったが、80分に素晴らしいクロスを上げた。
 
9 中島裕希 -
シャドーに入ったが、裏を狙えず。その後に右ウイングバックへ回ってからはチャンスボールをゴール前に送った。
 
8 林 陵平 -
前線で張ったが、チャンスは巡ってこなかった。85分からの出場ではアピールも難しいか。
 
監督
石﨑信弘 5.5
相手の戦術に対応しきれず主導権を握られる。早いタイミングでシステム変更など手を打ったが、ホームで3試合連続3失点での3連敗はいただけない。

次ページ粘り強い守備とカウンターで鳥栖がアウェーで勝利をもぎ取る。

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