ピトゥカの一発レッドは、上田との交代前?交代後? 元国際審判員が見解「交代成立前の事象だと思う」

2022年04月08日 サッカーダイジェストWeb編集部

「交代は交代要員(上田)がフィールドに入って完了する」

ピトゥカの清水戦での退場を、DAZNの『Jリーグ ジャッジリプレイ』が取り上げ、議論を交わした。写真:徳原隆元

 J1リーグは4月2日、第6節の鹿島対清水(2-1)を実施。この試合で起きたディエゴ・ピトゥカの一発レッドが、DAZNの配信番組『Jリーグ ジャッジリプレイ』で取り上げられ、ゲストで出演した元国際審判員の深野悦子氏、元Jリーグ副理事長の原博実氏、タレントでJリーグウォッチャーの平畠啓史さんが議論を交わした。

 問題のシーンは64分。ピトゥカが途中交代でベンチに下がる際、不満があったのか目の前にあったペットボトルを左足で勢いよく蹴り上げ、これが観客の座るスタンド方向に飛び、最前列の手すりを直撃。危険な行為だったとして、谷本涼主審は同選手にレッドカードを提示した。

 ピトゥカの行為に対し、原氏は「これはダメ。スタンドの柵に当たったからまだいいけど、サポーターに直撃したら大きな事故に繋がりかねなかった。交代させられてカチンときたのは分かるけど、ぶつけるのはそこじゃない。事故にならなくてよかった」と語った。
 
 ピトゥカのレッドカード判定は当然としたうえで、この事象で次に議論されたのは、ピトゥカの退場が交代前だったのか、それとも交代後だったのかという点だ。実際、主審は交代を認め、ピトゥカに代わって上田綺世が投入されたが、もしピトゥカの退場が交代前であったならば、本来鹿島はその後、10人で戦わなければならなかった可能性もある。

 重要なポイントはどの時点で交代が完了するのかだが、深野氏は「交代は交代要員(上田)がフィールドに入った時点で完了する」とルールを解説。これについて原氏は、「映像でタイミングを見ると、上田は(ピッチに)まだ入っていないよね」と交代が完了していないのではないかと指摘した。

 また平畠さんは、「上田選手がギリギリで入っていれば完了しているのか。微妙なところですね」と判定のラインの難しさに言及。深野氏は「厳密に言うと、まだ上田選手は入っていないように見えるので、交代が成立する前に起きた事象だと思う」と見解を口にしている。

 果たして審判団はどういった意図で交代を認めたのだろうか。最後に原氏は「主審から見ると、入って良いと合図を出しているので、交代が完了していると判断したのかな」とレフェリーの思考を分析。ゲスト陣は「難しい」と嘆きながらも、交代が認められるべきではなかったのではないかといった考えを示した。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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