「疑いなく彼の功績だ」ウクライナ代表ヤルモレンコの決勝ゴールにウェストハムの同僚が賛辞! 試合後は国旗を持つサポーターに歩み寄り…

2022年03月18日 サッカーダイジェストWeb編集部

「彼のために頑張る。それに値する」

試合後、ウクライナ国旗をまとったサポーターに自ら歩み寄ったヤルモレンコ(右)。 (C)Getty Images

 現地時間3月17日、ヨーロッパリーグ(EL)ラウンド・オブ16の第2レグが行なわれ、プレミアリーグのウェストハムはホームにラ・リーガのセビージャを迎えた。敵地での第1レグは0-1で敗れており、ELを6度制している優勝候補の一角を相手に、厳しい状況に追い込まれていた。

 試合は39分にチェコ代表MFトマーシュ・ソウチェクのゴールでウェストハムが先制し、タイスコアに。そのまま90分を終え、延長戦に突入した。そして勝負を決めたのは、87分から出場したウクライナ代表FWアンドリー・ヤルモレンコだった。111分、パブロ・フォルナルスが左サイドから切り込んで放ったシュートがGKに防がれたこぼれ球を、落ち着いて流し込んだ。

 これでアグリゲートスコア2-1となり、逆転勝利でベスト8進出を決めた。クラブ史上41年ぶりの快挙だ。

 試合後、現地局『BT Sports』のインタビューに応じたイングランド代表MFデクラン・ライスは「こんな夜は信じられない! なんて夜だ。僕らが待ち望んでいた夜だよ、素晴らしかった。ファンも、選手もみんなだ!」と興奮気味に語った。
【画像】セビージャ戦の勝利を引き寄せたヤルモレンコ。試合後に見せた言葉にならない表情
 喜びを嚙み締めたライスは、プレミアリーグのアストン・ビラ戦に続き2試合連続で決勝ゴールを決めた32歳のストライカーについても言及。「ロッカールームで、彼は少し感情的になっているようだった」とコメントした。

「若者たちがはしゃいでいるのとは少し離れた場所にいた。最近、彼が経験してきたことを考えれば当然だろう。アストン・ビラ戦や今夜のようなパフォーマンスは疑いなく彼の功績だよ。彼の選手としてのパフォーマンス、2つの決定的なゴールは、彼の願いそのものだ。僕らは彼のために頑張ってきたし、彼はそれに値する。ステップアップし、素晴らしくビッグなプレーヤーとなった。彼のためにも喜びたい」

 また、ジャマイカ代表FWミカイル・アントニオも「彼が今、どんな気持ちでいるのか想像もつかない。けれど間違いなく素晴らしい、素敵な男だ」と称えている。

 そのヤルモレンコは、ゴールを決めた後も喜びを爆発させるようなことはなかったが、試合終了後には仲間たちと抱き合って健闘を称え合った。そして、ゴール裏でウクライナの国旗を持っていたファンに自ら歩み寄り、ユニホームを手渡した。その際、いとおしむような視線で母国の国旗を見つめる姿が、現地サポーターの間でも「とてもエモーショナル」「涙がこぼれる」「彼のゴールは母国に希望として届くだろう」といった声があがり、大きな反響を呼んでいる。

 ELの準々決勝の対戦カードを決める抽選会は現地18日に行なわれる。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

【PHOTO】ドリームチーム撃破、イスタンブールの奇跡、マドリーの3連覇etc...CL歴代王者の戴冠シーンを一挙公開!

次ページ【画像】セビージャ戦の勝利を引き寄せたヤルモレンコ。試合後に見せた言葉にならない表情

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事