「悲劇的な状況。食べ物や水が足りない」ウクライナの英雄シェフチェンコ、改めて悲痛な訴え「母の健康状態が万全ではない」

2022年03月17日 サッカーダイジェストWeb編集部

「ウクライナの人々には、見捨てられていないと感じることが必要」

たびたび母国の窮状を訴えているシェフチェンコ。 (C)Getty Images

 自分の役割を果たそう――アンドリー・シェフチェンコは「Play Your Part」という募金活動を開始した。母国ウクライナへの支援を求めてのことだ。

 3月16日、シェフチェンコはイタリア衛星放送『Sky Sport』にリモート出演し、改めてロシアの侵攻を受けているウクライナの窮状を訴えた。

 母親ら家族がウクライナに残っているというシェフチェンコは、「最近は母の健康状態が万全ではない。キエフから彼女を連れてくることを考えている」と明かし、「Play Your Part」について「戦争から逃げている子どもや女性、高齢者たち、そして残っている人たちも助けるためだ」と話している。

「多くの街で悲劇的な状況になっている。食べ物や水が足りない。小児病院と連絡を取っているが、難しい状況だ。ウクライナの人々には、見捨てられていないと感じることが必要なんだ。世界は自分たちの近くにいると知ることを必要としている。私の国の人たちは、自分の権利を、自由でいる選択を、母国と家を守るという選択を守っているんだ」
 
 ウクライナのアスリートには、軍隊に入って母国を守る闘いに加わった者もいる。シェフチェンコは「個人的な選択」とし、それぞれが自分なりのやり方でウクライナを救おうと奔走していると話した。

「彼らは軍隊に入って闘っている。我々全員が自分の最も正しい場所を見つけなければいけない。私は国を助けるためにこの道を選んだ。そこに100%を尽くす」

 ウクライナの英雄は「この戦争を止めるために、我々はあらゆることをしよう」と訴えた。

「ロシア国民にもメッセージがある。戦争に反対する人はみんな、声をあげて反対しなければいけない。戦争を止めるんだ。平和を求めるんだ。無意味に死んでいる人、子どもたちがいるんだ」

 ロシアの侵攻の影響は、シェフチェンコの古巣チェルシーにも大きな影響を及ぼした。英国政府がロマン・アブラモビッチの資産を凍結し、クラブの運営に直撃している。

 シェフチェンコは「サポーターにとって難しい時期だが、クラブの歴史が消されることはない」と述べ、古巣のファンに呼びかけた。

「彼らにも言いたい。この試合を、Play Your Partをしよう。ウクライナのためにも。戦争を止めるためにどんなこともしよう」

 最後に、「私の国のためにイタリア国民がしてくれていることに感謝したい。心から感謝している」と、声を震わせながらイタリアに感謝の意を表わした。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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