ロシア人オーナーへの制裁で激震走るチェルシー、トゥヘル監督が口を開く「シャツと試合会場に行くバスがある限り…」

2022年03月11日 サッカーダイジェストWeb編集部

「我々は影響を与えられない」

トゥヘル監督がピッチ外での騒動に言及した。(C)Getty Images

 現地時間3月10日、イギリス政府はロシアのウクライナへの侵攻を受け、ロシアのウラジミール・プーチン大統領に近いとされるチェルシーのロシア人オーナー、ロマン・アブラモビッチ氏の資産凍結および渡航禁止措置などの制裁を科すと発表した。

 同氏はオーナーから身を引き、クラブを売却することを表明していたが、資産凍結のため、売却は保留に。試合の開催や給与の支払い、シーズンチケットを保有するファンの観戦は、政府の特別措置で可能だが、新規のチケット販売ほか、新たな選手との契約や既存の選手との契約延長も不可能となった。クラブ運営に甚大な影響を及ぼすことが想定される。

 英公共放送『BBC』によれば、同クラブのトーマス・トゥヘル監督が同日、この一件に言及。「シャツと試合会場に行くバスがある限り、我々はそこにいて、懸命に戦うだろう」と、決意を語っている。

「我々は1日1日を大切にする。昨日はこうなるとは思わなかったし、明日もどうなるかは分からない」

 また、昨シーズンにチャンピオンズ・リーグ制覇に導いたドイツ人指揮官は、改めてチェルシーの監督でいられることは「幸せ」だと語っている。
 
「ほとんど毎日変化している。私はここにいて、強いチームの監督でいられてまだ幸せだ。周囲が騒がしいのは知っている。昨日と今日でかなり大きな変化だが、我々は影響を与えられないし、この状況を引き起こしたわけでもない。大好きな試合や、コーチング、サッカーに関わることができるのは特権だと感じているよ」

 政府は、クラブ売却の特別許可の検討に前向きだが、そのためにはロシア有数の富豪であるアブラモビッチ氏が資金を受け取らないことが条件だという。

 同氏は以前、クラブの売却益はウクライナでの戦争の犠牲者に寄付されると発言していた。世界屈指の名門の行く末に注目が集まる。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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