「オカザキである必要があった」岡崎慎司が因縁の地で決めた衝撃のオーバーヘッド弾で文句なし!【日本人欧州組・2月の月間ベストゴール】

2022年03月10日 サッカーダイジェストWeb編集部

1点ビハインドの後半ATに劇的同点弾

岡崎が因縁の地、ラ・ロサレダで衝撃のゴールを決めた。(C)Mutsu FOTOGRAFIA

 欧州の各国リーグで奮闘している日本人選手が挙げた得点の中から、サッカーダイジェストWeb編集部が月間ベストゴールを選定する今企画。第6回目となる2022年2月の"最優秀弾"としてセレクトしたのは、ベテランストライカーが叩き込んだ衝撃の一発だ。

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2月の月間ベストゴール
岡崎慎司(カルタヘナ)[2月28日、ラ・リーガ2部第29節・マラガ戦(△1―1)の95分]


 まさにドラマだった。

 GKも攻撃参加していたラストプレー。敵陣深い位置からロングスローに、パブロ・バスケスがヘッドでフリックすると、岡崎慎司はなんと豪快なオーバーヘッドシュート。ダイナミックな一撃でネットを揺らしてみせた。

【動画】「真の芸術作品」ラストプレーで岡崎が魅せた衝撃のオーバーヘッド弾

 試合はこのまま1―1で終了。83分から途中出場していた35歳が、昇格プレーオフ進出を目指すチームに貴重な勝点1をもたらした。

 このゴラッソに現地スペインのファンも驚愕。クラブのSNSやハイライト動画を公開したラ・リーガのYouTubeには、「信じられない!」「日本のストライカー、オカザキの真の芸術作品」「レスター時代のスーパーゴールに匹敵する」「今週は神と崇められるだろう」といった大興奮のコメントが続々と寄せられた。

【動画】似ていると話題!レスター時代に決めた伝説のオーバーヘッド弾
 
 また、日本代表でも共闘し、プライベートでも仲の良い盟友も絶賛。乾貴士がインスタグラムのストーリーで「やっぱ岡ちゃんが一番すげーわ!!さすがやな!!ないしゅー!!」と綴れば、香川真司はツイッターで、拍手と炎の絵文字を3つずつ付けて「いや、ゴラッソ」と投稿した。

 そして、今回のゴールがマラガの本拠地、ラ・ロサレダで生まれたのも、ストーリーに彩を添えた。岡崎は19年夏に一度はマラガと契約したものの、クラブの財政状況に伴う給与制限の影響で選手登録が叶わず、1試合もプレーすることなく、約1か月で契約解除となっており、いわば因縁の地だったのだ。

 現地紙『MARCA』はこの点に着目し、「オカザキがリベンジを果たす」と題した記事で、「歴史上最もアンチ・マラギスタの人たちでさえ思いつかないだろう。ラ・ロサレダでのマラガにとって、これ以上ない残酷な結末」と、劇的なエンディングを伝えている。

「試合終了間際にバイシクルキックで同点ゴールを決め、ブランドン・トーマスのゴールを無に帰したのは、契約をして青白のシャツを着ることのなかったオカザキである必要があったのだ。ロングスローから生まれた見事なゴールは、カルタヘナに勝点1をもたらし、ラ・ロサレダを沈黙させた」

 日本が誇るゴールゲッターの抜群の得点感覚は、今も錆びついていない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

【画像】岡崎が投稿した乾&清武との豪華3ショット!

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