ロシア国内でのプレミアリーグ放送が中止へ。ウクライナ侵攻を受け、プレミア運営が放映権契約を解除に踏み切ると英メディア報道

2022年03月08日 サッカーダイジェストWeb編集部

ロシア国営放送局の子会社との契約を打ち切りへ

週末のプレミアリーグでは、各スタジアムでウクライナカラーで反戦への意志が掲示された。(C)Getty Images

 現地時間3月7日、英スポーツチャンネル『Sky Sports』は、プレミアリーグを運営するフットボール・アソシエーション(FA)が、ロシア国内でプレミアリーグを放映する権利を持つランブレル社との契約を解除する決断を下したと伝えた。

 モスクワに本社を置くランブレル社との放映権料は年間600万ポンド(約8億4000万円)とのことだが、すでに弁護士を通じて手続きを進めているという。数日中には正式発表される見通しだ。

 同チャンネルによれば、「FAはウラジーミル・プーチンがウクライナに戦争を仕掛け続けている間、これ以上ロシアで試合を放映すべきではないという思いで一致している。この動きは海外の放送収入の減少を意味する。だが、FAはイングランドの全クラブがこの計画を全面的に支持するという確信があるようだ」という。
 
 英国政府はロシアのウクライナへの軍事的侵攻に対し、政府主導で厳しい制裁の対象となる企業をリストアップしている。イングランドのサッカーの放映契約を結んでいるモスクワのテレビ局『ランブレル』は、ロシア国営放送局スベルバンクの子会社にあたる。

 こうした余波は日々広がり続けている。今シーズンのチャンピオンズリーグ決勝の開催地がロシアのサンクトペテルブルクからフランスのパリに変更されたほか、カタール・ワールドカップの欧州予選も試合日程を延期する見込み。8日には国際サッカー連盟(FIFA)が、ロシアとウクライナでプレーする外国籍選手と指導者は、他国にフリーエージェントとして移籍できる特別措置を取ると発表した。

 また、ウクライナの名門であるシャフタール・ドネツクはユーススタッフがロシアの砲撃により、死亡したと公表した。以降も、SNSを通じて国内の惨状を訴え続けている。加えて、ポーランド代表のロベルト・レバンドフスキは、個人スポンサー契約を結んでいた、ロシアへの支持を表明している中国発の企業『Huawei』との契約を打ち切ると発表した。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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