「死ぬほど重かった」リバプール戦士に紛れ、トロフィーを掲げた少年が裏側を明かす! 父親は「狂気の沙汰だった」

2022年03月03日 サッカーダイジェストWeb編集部

「フィルジルとモー・サラーも僕を見て笑っていたよ」

主将ヘンダーソンから始まったトロフィーリフト。最後に掲げたのは11歳の少年だった。(C)Getty Images

 中継を見ていて、気になった人も多いのではないだろうか。あの少年は一体誰だと。当の本人が英紙『Daily Express』の取材に応じ、事の顛末を明かしている。

 現地時間2月27日にウェンブリーで開催されたリーグカップの決勝で、リバプールはスコアレスで突入したPK戦の末、チェルシーに勝利。10シーズンぶり9度目の戴冠を果たした。注目の場面はその後、優勝戦士たちがスタンドに上がり、一人ひとりトロフィーリフトを行なった際のこと。

 キャプテンのジョーダン・ヘンダーソンを皮切りに、南野拓実、モハメド・サラー、フィルジル・ファン・ダイクらが順番に掲げていくと、気付けばユルゲン・クロップ監督とアリソン・ベッカーの間に1人の少年が紛れ込んでいた。そして最後にはアリソンからトロフィーを手渡され、堂々と大役を果たしてみせたのだった。
【動画】リバプールの選手たちに紛れ、少年が高々とトロフィーを掲げる!その後のアリソンの行動は?

 この11歳の少年、ボー・ブラウン君は、ヒーローを間近に見ようと、父と兄の元をこっそり離れたという。すると、列の端にいたブラジル代表守護神と目が合い、こんな会話を交わしたと語っている。
 
「僕の目の周りに黒いあざがあって、アリソンはそれに気付いて尋ねてくれたんだ。それで彼と話すようになって、『フットボールをしていて、ヘディングをしようとしたら、ボールではなく、他の子の頭に突っ込んでしまった!』と言ったんだ。

 そうしたら、彼は僕を持ち上げて、チームのところに連れて行ってくれたんだ。正直、選手になったような気分だったよ。ユルゲンもそのことを聞いてくれたし、フィルジルとモー・サラーも僕を見て笑っていたよ。それからみんなが僕の手を握ってくれたんだ」

 しかし、小さなセンターバックは、選手たちがトロフィーを掲げるのを目の前で見ているだけでは、満足しなかった。

「トロフィーを手にしたかったし、トロフィーを手にすることは分かっていたよ。死ぬほど重かった!重りを持ち上げているような感覚だったよ」

 興味深いのは、父と兄はボー君が起こしたサプライズを見逃していたことだ。父テレンスさんは、「狂気の沙汰だったよ、本当に。私たちが立っていた場所では、実際に見ることはできなかったが、人々が大量にWhatsAppsで送ってくるのを見て、すごいと思った」と、反響の大きさに驚く。

「他の選手と同じように、彼がちゃんとトロフィーを掲げていたとはね。アリソンは選手たちと一緒に彼を歩かせ、まるで夢のようだった。何百通ものメッセージが届いたよ」

 今シーズン、まだプレミアリーグ、チャンピオンズ・リーグ、FAカップでの優勝の可能性を残すリバプールは、全世界の少年少女に、さらに夢を与えられるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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