西村拓真の移籍後初ゴールを含む2得点で横浜が神戸に完勝。スタメン8人変更で得た収穫と課題とは?

2022年03月03日 金子 徹(サッカーダイジェスト編集部)

西村や山根ら新戦力の活躍が光った

今季初先発の西村。トップ下で攻撃の起点となり推進役を担った。(C)SOCCER DIGEST

[J1第10節]横浜2-0神戸/3月2日(水)/日産ス
 
 3月2日に日産スタジアムで行なわれたJ1第10節の横浜F・マリノス対ヴィッセル神戸は、西村拓真の移籍後初ゴールを含む2得点の活躍で横浜が2-0で勝利した。
 
 2月27日の柏レイソル戦で畠中槙之輔と岩田智輝が退場し、マルコス・ジュニオールも負傷するなど苦しい台所事情となった横浜は、その試合からスタメンを8人変更。CBに實藤友紀、右SBに小池裕太、左SBに松原健、ボランチに藤田譲瑠チマとルーキーの山根陸、トップ下に西村拓真、右ウイングに宮市亮、左ウイングに仲川輝人を起用した。
 
 ケヴィン・マスカット監督が試合後の会見で、「チーム全体で勝ち取った試合」と表現したように、これまで出番の少なかった選手の活躍が光る試合だった。

 まずはトップ下に入った西村だ。守備時はハイプレスのスイッチ役となり神戸の速攻を遅らせた。また攻撃時は起点となり、アンデルソン・ロペスや両ウイングにパスをつなぐなど推進役を担った。そして38分にコーナーキックからヘッドで先制弾、90分+5には巧みなコントロールシュートで追加点を挙げ、ゴール前での勝負強さを示した。

 ボランチの山根も最終ラインまで落ちてボール回しに加わったり、サイドチェンジで局面を変えるなど18歳とは思えない落ち着いたプレーを披露。スタメン奪取へ良いアピールになったことだろう。

 右ウイングに入った宮市は、クロスの質には課題が残ったものの、水沼宏太と交代した62分まで強みのスピードを生かして積極的に仕掛けチャンスを作り出していた。

 ただ、課題はやはりビルドアップだ。エドゥアルドから實藤への横パスはパススピードが遅く相手につめられる場面や、松原や小池裕にボールが入った時も寄せられてピンチを招くシーンが何度かあった。後半はアンドレス・イニエスタとセルジ・サンペールを投入して攻勢に出てきた神戸に対し、防戦一方の展開になったが、SBから中盤、ウイングにワンタッチでつなげられるよう連係面をさらに深めていく必要がありそうだ。

 今節の収穫と課題をどう生かすか。中3日と過密日程のなか、次は3月6日にホームで清水エスパルスを迎え撃つ。
 
取材・文●金子徹(サッカーダイジェスト編集部)

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