「俊の部屋に行った日は、俊の誕生日だった」川口能活が鈴木啓太に語った2010南アW杯秘話

2022年02月28日 サッカーダイジェストWeb編集部

「一緒にまた頑張ろう、という思いを伝えたかった」

控えに回る俊輔(右下)に何を伝えたか。その真意は? 川口氏(右上)が南アW杯の秘話を鈴木氏(左)に明かした。(C)SOCCER DIGEST

 元日本代表GKで、過去4度のワールドカップ出場を誇る川口能活氏が、浦和レッズのレジェンド鈴木啓太氏のYouTubeチャンネルに出演。2010年の南アフリカ大会でのある思い出を語った。

 同チャンネルには以前、横浜FCの中村俊輔も出演し、南アフリカ大会を回想。日本代表の10番を背負い、チームの中心として予選でも活躍したが、本大会では控えに回る。複雑な心境だった俊輔を気にかけるチームメイトがいた。

「夜な夜な、能活さんが来てくれて、どう?みたいな。俺もやってるから俊輔もって。言い方悪いけど、演じてでもやろうって。ベンチのメンバーで盛り上げて、スタメンで出てる人よりも練習でもっと明るく、というか。ハードワークして、そうしたら次に絶対に繋がるからっていう話を、わざわざしに来てくれた」

 このエピソードについて、鈴木氏が川口氏に真意を訪ねると、「俊の部屋に行った日は、俊の誕生日だった」と明かす。6月24日。グループステージ3節のデンマーク戦が行なわれ、日本は3-1で勝利し、決勝トーナメント進出を決めた日だ。
 
「(当時の)日本代表のベースを作ったのは俊輔だったから。俊輔があの試合に出られなかった悔しさが分かった。そこで部屋に行って、『とにかく頑張ろうよ』って。決勝トーナメント進出は決めたけど、難しい試合が待っていたわけだし、絶対に俊輔が活躍する場面が出てくると僕は思っていたし、そう信じていたから」

 南アフリカの地で、川口氏も控えの立場だった。日本代表でもクラブでも苦楽を分かち合ってきた戦友に、川口氏は「一緒にまた頑張ろう、という思いを伝えたかった」と振り返った。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

【関連動画】川口能活が鈴木啓太に語った2010年南アフリカW杯秘話
 

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