「彼らは素晴らしい」ウクナイナ代表ジンチェンコの目に涙。同胞の敵DFとの抱擁にサポーターから万雷の拍手

2022年02月27日 サッカーダイジェストWeb編集部

「私たちの記憶に長くとどまることになる」

母国へのエールに目頭を熱くした様子もみせたジンチェンコ。(C)Getty Images

 現地時間2月26日に行なわれたプレミアリーグ第27節、マンチェスター・シティ対エバートン戦で、両チームの選手とサポーターが見せた振る舞いが大きな反響を呼んでいる。

 シティのオレクサンドル・ジンチェンコとエバートンのヴィタリー・ミコレンコ、両ウクライナ代表戦士は、母国がロシアの軍事的侵攻を受け、胸を痛めている。前者は自身のSNSにロシアのウラジーミル・プーチン大統領を痛烈に批判する内容を投稿し、大きな話題を呼んだ。

 両選手はこの日ベンチ入りし、ピッチ上で再会。ウォームアップ中に歩み寄ってハグをかわす姿に、現地に集った大勢のサポーターから大きな拍手と歓声が送られた。また、入場時にはシティの選手たちはウクライナの国旗と「NO WAR」と文字の入ったTシャツを着用し、エバートンの選手たちはウクライナの国旗を肩にかけていた。

 海外メディア『ESPN』によれば、スタジアムの各所にウクライナの国旗や「NO WAR」といった文字の入った横断幕などが掲げられたという。
【動画】試合前にジンチェンコ、ミコレンコが歩み寄ってハグ。サポーターは大きな声援と拍手を送った
 英紙『Daily Mail』は「ミコレンコと抱き合ったジンチェンコの目には涙が浮かんでいた。スタジアムには1969年にヒットした『He ain't heavy, he's my brother』が流れ、彼ら、そしてウクライナのことを思う気持ちで溢れていた。ジンチェンコは、ピッチを横切る際にはシティだけではなく、エバートンのファンにも感謝の拍手を送った。ボールが蹴られる前の感動的なシーンは、私たちの記憶に長くとどまることになるだろう」

 試合は82分にフィル・フォデンが決勝点を挙げてシティが勝利。試合終了のホイッスルが鳴った後にも、出番はなかったジンチェンコに両チームから大きな声援と拍手が送られた。

 さらに同紙は、サポーターの声を紹介。「彼らは素晴らしい。そして人間とはこうあるべきだ」「ウクライナの人たちは、自分たちが人間であることを示している。恐ろしい狂気を前にして、彼らは誇り高く、誰にも負けない精神を見せている。彼らを応援しない手はない」といった共感の声が集まっていると綴っている。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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