【川崎フロンターレの予想布陣】補強の目玉チャナティップの起用法は? “決め打ち”しない鬼木監督の采配に注目

2022年02月08日 江藤高志

主力のビッグタレント3人が欧州移籍したが…

川崎はタイのスター選手チャナティップを補強。どんな起用法が試されるのか、楽しみな存在だ。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 Jリーグは2月18日に川崎フロンターレ対FC東京のカードでJ1が開幕。30年目のシーズンがまもなくスタートする。今企画では、J1全18チームの最新予想布陣を公開。プレシーズンの動きから各チームのスタメンとポジション別の序列を予測する。今回は3連覇を目指す川崎フロンターレをピックアップする。

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 昨季はシーズン中に田中碧と三笘薫、シーズン後には旗手怜央が欧州移籍しており、戦力的にはダウンした印象のチーム編成となっていた。そんななか、2022年シーズンに向けて川崎は、チャナティップ(←札幌)と瀬古樹(←横浜FC)を補強。大卒新人として佐々木旭(←流経大)と松井蓮之(←法政大)、そしてアカデミー出身者の早坂勇希(←桐蔭横浜大)が加入し、ユース昇格として五十嵐太陽、また興國高から永長鷹虎が加わった。

 今季の補強の目玉として挙げられるチャナティップについてまず論じたい。札幌時代のプレーエリアからの連想で、主に旗手が担っていたインサイドハーフでの起用が想像できる。ただ、スピードに乗ったドリブルに特長を持つことから三笘の主戦場だった左ウイングでの起用もあり得ると考える。

 川崎は今季に向けて、宇佐美貴史獲得の噂もあった。結果的に実現はしなかったが、もしも彼が加入していた場合には左ウイングでの起用が考えられ、そういう意味でもチャナティップを左に配置する可能性は低くはなさそう。その左ウイングの序列では、突破力のあるマルシーニョと、バランスの良い宮城天が続いている。

 チャナティップは、左右インサイドハーフの可能性も考えられるが、現状、左インサイドハーフは大島僚太が一番手で、小塚和季が二番手。右インサイドハーフでは脇坂泰斗が一歩リードし、瀬古と五十嵐が続いている。

 右ウイングは、家長昭博を基軸に据えたメンバー編成が予想される。ここに遠野大弥、永長が脇を固める形。センターフォワードはレアンドロ・ダミアンを軸とし、得点力健在のストライカー小林悠や知念慶が熾烈なポジション争いに挑む。

 アンカーの一番手は橘田健人で、そこに塚川孝輝、ジョアン・シミッチ、松井といった選手が続きそう。J・シミッチは昨季終盤からベンチ外が続いており、序列的には低い状態からのスタートが予想される。場合によっては最終ラインを含めた複数のポジションでプレーできる松井の方がベンチ入りさせやすいという見方もできそうだ。

【画像】2022 J1リーグ各チームの開幕予想布陣!
 

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