名波浩の起用を巡る“対立”がなぜ再脚光? 元ヴェネツィアの名物会長の追悼を一部サポが拒否…「誰も予想できなかった」

2022年02月08日 サッカーダイジェストWeb編集部

「スタメンを決めるのは監督だ」

逝去したザンパリーニ元会長とスパレッティ監督(左端)は名波(右端)の起用を巡って意見の相違があった。(C) Getty Images

 一部のサポーターが、かつてクラブを率いた名物会長の追悼を拒んだ。

 2月1日、パレルモで一時期セリエAを沸かせたマウリツィオ・ザンパリーニ元会長が死去した。ルカ・トーニやエディンソン・カバーニ、ハビエル・パストーレ、パウロ・ディバラといった名手をパレルモで活躍させ、一方で頻繁に監督を交代させたことでも知られる人物だ。
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 パレルモのオーナーとなる前、ザンパリーニはヴェネツィアを経営している。クラブをセリエAに導き、1999-2000シーズンには元日本代表のMF名波浩を獲得した。だが、このシーズンもルチャーノ・スパレッティ監督を解任するなどし、最終的にセリエBに降格している。
 
 そのスパレッティが現在率いるナポリをホームに迎えた2月6日のセリエA第24節、ヴェネツィアのスタジアムでは試合開始前にザンパリーニを追悼する黙とうが行われた。しかしこのとき、ゴール裏スタンドに陣取っていた一部のウルトラスが、ピッチに背を向けたのだ。

『fanpage』は「ヴェネツィアの一部観客がこのようなリアクションをするとは、誰も予想していなかった」と驚きを表している。

「全員を納得させたわけではないとはいえ、2000年前後にこのクラブの重要な1ページを記した会長に対して予想外の行動。ザンパリーニは30年以上もヴェネツィアが見ていなかったセリエAの舞台を取り戻す助けとなった人物だ」

 同メディアは、ザンパリーニが亡くなってから最初のヴェネツィアの試合が、彼の元監督のひとりであるスパレッティが指揮するナポリだったことを紹介しつつ、両者が1999-2000シーズンに対立した過去を振り返った。

「日本人のヒロシ・ナナミ(名波浩)を使わないことが気に入らなかったザンパリーニの何回かの発言を受け、スパレッティが残した言葉は有名だ。『彼はあきらめなければいけない。スタメンを決めるのは監督なのだから』」

 なお、試合は2-0でナポリが勝利。スパレッティのチームは首位インテルに暫定ながら1ポイント差の2位タイにつけている。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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