【清水】鄭大世が最下位チームの問題点を指摘。「役割がはっきりしないから、どう頑張ればいいか分からない」

2015年07月26日

“鄭効果”が現われるも、本人は「正直、手応えはない」。

一度は逆転した清水だが、最終的に再逆転を許して敗戦。「同点にされてからウチの足が完全に止まった」(鄭)。 写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

 鄭大世が5年ぶりにJリーグ復帰を果たした。その相手は奇しくも06年から4年半在籍した川崎。馴染みある等々力に、清水の"切り札"として帰還した。CFでフル出場を果たし、決定機を含むシュート5本と存在感を発揮。ゴールには直接絡めなかったが、復帰戦としては上々の出来だった。

【J1 PHOTOハイライト】川崎 × 清水
 
 とはいえ、試合は2-3で敗れており、鄭は危機感を募らせる。
 
「あと13試合しかない。(清水は)最下位だし、勝たなきゃいけない試合しかない。今日はリードしていたから、めちゃくちゃもったいない。(川崎に)いつ逆転されてもおかしくない展開で、同点にされてからウチの足が完全に止まった。あとはボロボロだった」
 
 もっとも"鄭効果"もあった。前線で基準点となることで、ピーター・ウタカと大前元紀へのマークが分散し、前半は清水のカウンターが面白いようにハマった。P・ウタカの2ゴールは、いずれも鄭が相手を引き付けて生まれたスペースを効果的に活用した形だ。
 
 それでも鄭は「正直、手応えはない」と振り返る。それもそうだろう。清水は前後半でまったく別の顔を覗かせたのだから。
 
「前半はウチのカウンターがすべてチャンスになったけど、後半のあの崩れ方がすごい心配。ああなったら、いくらリードしても絶対失点しちゃう。リードした後の試合運びをしっかりしないと。それに、セットプレーでやられるのがもったいない。そこから気持ちが切れて、間でボールを受けられて、何回も裏を狙われた。3失点で助かったぐらいの試合だった」
 

次ページ川崎戦の後半から浮かび上がる「内部統制の欠如」。

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