「不可解な判定」久保建英のゴール取り消しに番記者が見解! 復帰戦の評価は?「いつものキレはなかったが…」【現地発】

2022年01月13日 エレナ・ガルシア

マジョルカは満身創痍の状態だった

終盤にネットを揺らすも無情のオフサイド。久保は天を仰いだ。(C)Mutsu FOTOGRAFIA

「タケがどうやってフルタイムをプレーしたか分からない。今週はほとんど練習していなかったからね」

 ルイス・ガルシア・プラサ監督の試合後のこの言葉が、欠場者が続出するチームの厳しい状況を端的に示していた。

 実際、当のタケ・クボ(久保建英)も新型コロナウイルスに感染し、クリスマス休暇明け初戦のバルセロナ戦とコパ・デル・レイのエイバル戦を欠場。このレバンテ戦が2022年初出場となった。しかしマジョルカはここまで未勝利のレバンテに0-2で敗北。これでリーグ戦3連敗となった。

 先ほどタケはコロナに感染したと記したが、マジョルカは欠場理由を明らかにしていない。したがって憶測の域は出ないのだが、同様にこのレバンテ戦もイ・ガンインを含め3選手がコロナ陽性で欠場したと見られる。さらに怪我人、累積警告による出場停止者も抱え、まさに満身創痍の状態だった。

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 通常であれば、試運転の意味合いも込めてタケは後半途中に投入し、20~25分間程度プレーさせるところだろう。しかしチームはグラナダとバルサと立て続けに敗れ、降格圏に接近している。そんな中で落とすことができない直接対決であり、無理を承知の上での起用となった。

 ポジションはフェル・ニーニョの背後のトップ下。カンテラ上がりのハビ・ジャバレス、アントニオ・サンチェスを左右に配するという布陣だった。ただやはり欠場者続出による影響は否めず、マジョルカは終始劣勢を強いられた。

 そんなチームにおいてタケは目立ったプレーを見せていた。敵陣を攻め込む機会が限られる中でも、ライン間を動き回りながら、チームの攻撃にダイナミズムをもたらした。とりわけ大きな武器になったのが中に切れ込むドリブルで、特に前半はジャブレスとともに相手守備陣の脅威になっていた。

 56分にルイス・ガルシア監督はアントニオ・サンチェスを下げてアマト・エヌディアイエを投入。セネガルのFWはトップ下に入り、タケは右サイドに移動した。その直後の62分には個人技を活かしドリブルでゴール前に進入しシュートを放つも、ふかしてしまいボールはクロスバーの上を越えた。

 タケは守備面でも献身性を発揮。決して万全なコンディションではない中、実際そのプレーにはいつものキレは影を潜めていたが、何とかしようという気持ちは見えた。

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