【J1採点&寸評】G大阪×鳥栖|G大阪Jrユース出身の高卒ルーキー鎌田が同点弾――。長谷川監督の采配が裏目に出たG大阪は3試合続けてリードを守れず

2015年07月22日 サッカーダイジェスト編集部

消える時間が長かった宇佐美は低評価。ミスを犯したGK東口、失点に絡んだ阿部も厳しく採点。

【警告】G大阪=なし 鳥栖=なし
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】鎌田大地(鳥栖)

【試合内容】
 両チームとも中2日の過密日程で迎えたなか、序盤はホームチームが主導権を掌握。すると39分、倉田が獲得したPKを遠藤が冷静に決めて幸先良くG大阪が先制する。しかし後半、鳥栖のロングスローを警戒し、ボールから目を離してポジションを取る場面があり、71分にサイドで短くつながれて、クロスを鎌田に決められて引き分けに終わった。
 
 鳥栖戦で引き分けたG大阪は、これで3試合続けて先制ゴールを勝利につなげられず、3戦勝利なし(2分1敗)。一方の鳥栖は、豊田と林を怪我で欠いて新システムを採用し、26分に池田が途中交代するアクシデントもあったが、組織が一定の安定感を保って敵地で勝点1を拾った。
 
【チーム採点・寸評】
G大阪 5
攻守でアグレッシブなプレーを見せて先制するも、なかなか2点目を奪えず。チャンス自体は作れていただけに、後半に迎えた決定機をパトリック、宇佐美が決めていれば流れは違った。一瞬の隙で手痛い代償を払う羽目になった。
 
鳥栖 5.5
エースの豊田と正GKの林が負傷のため欠場したなか、窮余の策として新システム「3-4-2-1」に挑戦。全員がハードワークを続け、G大阪の攻撃を1点に抑えた結果、途中出場の鎌田が大仕事をやってのけた。
 
G大阪|採点・寸評】
GK
1 東口順昭 5
キックミスから大きなピンチを招くミスがあった。自分で止めて落とし前はつけたが、パフォーマンスはやや不安定。
 
DF
22 オ・ジェソク 5
守備は無難にこなしたが、攻撃面で十分にアクセントをつけられず、仕掛けの局面で詰まる場面も見られた。   
       
5 丹羽大輝 5.5
危険になりそうな場面でしっかりと身体を張り、敵の攻撃を分断。しかし失点シーンでは統率が乱れた形で悔いが残る。
 
6 金 正也 5.5
岩下に代わりスタメン出場。高さや対人で随所に強さを発揮するも、後手を踏む対応もあり、出色の出来とは言い難かった。
 
14 米倉恒貴 5.5
後半、パトリックに完璧なクロスを供給するなど、右サイドを積極的に上下動。守備で崩される場面もあったが、攻撃では変化を加えた。
 
MF
7 遠藤保仁 5.5
落ち着いたボール捌きでチームに落ち着きを与え、PKの冷静さもいつもどおり。ただ主導権を掌握できず、テンポアップを狙った指揮官の意向で途中交代。
 
11 倉田 秋 6
果敢な仕掛けでPKを獲得。後半途中からボランチに入り、ゲームを作るなど攻守で大きな役割を果たした。
 
13 阿部浩之 5
アグレッシブな守備や積極的にゴール前に侵入する姿勢は評価。ただ失点シーンでは、敵の動きに付いていけず、フリーでクロスを上げられた。
 
17 明神智和 5.5
久々の先発ながら、中盤の危ないスペースを的確に埋めた。攻撃面での貢献度は低いが、守備の仕事はベテランらしく安定していた。
 
FW
29 パトリック 5.5
パワフルな突破やボールキープで前線の起点に。後半の決定機を決めていれば、この日のMOMになっていた可能性も……。   
 
39 宇佐美貴史 5
ボールを持てばチャンスに絡むが、試合から消える時間があまりに長い。得意のミドルもポストを叩いて結果を残せなかった。
 
交代出場
MF
15 今野泰幸 5
中盤に躍動感を与えるという狙いで、遠藤に代わって投入された。守備の随所に好プレーが光るも、攻撃までは手が回らず。
 
FW
9 リンス 5

仕掛けの意識は高かったが、密集地帯にドリブルで突っ込むなど、やや強引すぎる印象が目立った。
 
DF
4 藤春廣輝 5
攻撃の活性化を期待されて投入されるも、持ち前のスピードを活かす場面がほとんと訪れなかった。
 
監督
長谷川健太 4.5
3試合続けて主力を代えた後に追いつかれたのは、やはり指揮官の責任。プレーの内容は決して悪くないが、采配が裏目に出たのは大きな原点材料だ。

 

次ページ同点弾を決めた鎌田がMOM。スローインで崩した藤田の好判断も光る。

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