[高校選手権１回戦]前橋育英 4-0 草津東／12月29日（水）／熊谷スポーツ文化公園陸上競技場

　タイガーカラーの伝統ユニホームで登場した前橋育英が、初戦で草津東を４-０の大差で下した。

　得点源となったのは３年生のＦＷ守屋練太郎だ。前半６分にGK渡部堅蔵からのロングフィードをスッと足下に収め、冷静に右足を振り抜いて先制点をもたらすと、終盤の後半34分に勝利を引き寄せる２点目を決め、後半アディショナルタイムにはダメ押しの４点目を奪い、見事ハットトリックを達成した。

　試合後のオンライン会見で、９番は「自分もチームも緊張していていい試合とは言えなかった」と振り返りつつも、「毎試合毎試合、点を取ることが自分の仕事だと思うので、良かった」と少しほっとした様子も窺わせた。
 

　３得点を叩き出す決定力はもちろん、敵将は守屋のプレーの質を警戒していたという。草津東の牛場哲郎監督は「何試合かスカウティングしたが、彼の動き出しが（チームの攻撃の）きっかけになっている。そこはしっかり押さえたいなという思いはあった」とコメント。「実際はそこだけではなく、そこにボールを入れたなかで、かかわる選手の質も高い。やってみてあらためて力のある選手だと思いました」と語った。

　本人は「プレーに華がある」と、ブラジル代表FWネイマールに憧れているという。「彼のプレーでいろんな人が喜ぶ。そんな風に自分も点を取って盛り上げていけたら」と語り、「点を取ってチームに貢献し、得点王になりたい」と今大会の目標を掲げた。

　前橋育英は次戦、三重県代表の三重と対戦する。初戦で快挙を達成したスピードスターはもちろん、２回戦でも貪欲にゴールを狙う。

取材・文●熊 介子（サッカーダイジェストWeh編集部）