鳥栖の10番・樋口雄太が鹿島に完全移籍。「決断に至るまで苦しい毎日でしたが、悩み抜いて決意」

2021年12月25日 サッカーダイジェストWeb編集部

「特別な存在であるサガン鳥栖を本当に愛していますし、その気持ちはこれからも変わることはありません」

鳥栖の樋口が鹿島に完全移籍。「自分の持っている力を全面に出して、勝利に貢献できるよう頑張ります」と意気込む。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 鹿島アントラーズは12月25日、サガン鳥栖より樋口雄太が完全移籍で加入することを発表した。

 多くのタレントを輩出する鳥栖のアカデミー出身で、鹿屋体育大を卒業後、2019年に鳥栖に加入。以後、3シーズンに渡ってプレー。21年シーズンは10番を背負い、37試合・6得点の活躍を見せた。

 鹿島の公式HPを通じて、樋口は以下のようにコメント。

「このたび、鹿島アントラーズに加入することになりました樋口雄太です。伝統あるクラブの一員になれたことを光栄に思います。すべてのタイトル奪取に向けて、自分の持っている力を全面に出して、チームの勝利に貢献できるよう頑張ります。アントラーズファミリーの皆さん、よろしくお願いします!」
【PHOTO】ホーム最終戦を拍手で盛り上げた鹿島サポーターたち!
 また鳥栖の公式HPでは、これまでの思い出や感謝を綴った。

「私、樋口雄太は、アカデミーから数えて13年間お世話になったサガン鳥栖を離れ、鹿島アントラーズでプレーする決意をしましたことを報告させていただきます。

 小学校3年生でサガン鳥栖U-12の一員になり、サガン鳥栖U-15、U-18と、トップチームでプレーすることを志し、毎日ボールを追いかけ続けてきました。U-18からトップチームへの昇格はできませんでしたが、大学時代も自分の成長を気にかけてもらい、憧れのサガン鳥栖でプロ選手としてプレーができる機会を与えてもらえたことがとても嬉しく、ひとつの夢が叶ったことと、サガン鳥栖への恩返しができる喜びを感じたことを思い出します。

 プロ1年目のホーム開幕戦。スタジアム入りする選手バスを、多くのサポーターの皆さんが迫力ある応援で迎えてくださり、今まで経験したことのない心臓の鼓動、感じたことのない緊張感と興奮は、今でも鮮明に脳裏と心に焼き付いてます。

 そして、プロ3年目の今シーズンは、背番号10番を背負わせてもらい、クラブや皆さんからの期待やサガン鳥栖10番の重みと責任を感じることで、選手としても人としても大きく成長することができました。トップチームの選手としては3年間しかプレーしていない自分でしたが、サポーターの皆さんには素晴らしい雰囲気で力強く後押ししてもらい、感謝の言葉しかありません。どんなに苦しくても、皆さんの応援によって自分の心を奮い立たせて、何度も立ち上がり、もう一歩を踏み出すことができました。自分のプレーを皆さんの応援が創り出してくれました。

 サガン鳥栖の背番号10として、もっともっと伝えたいこと、伝えていかなくてはならないことがあるのではないかと、何度も自問自答を繰り返しました。自分に求められている期待、自分自身が成長していくために必要なこと…。この決断に至るまで苦しい毎日でしたが、悩み抜いて決意しました。ただ、今の自分があるのは、間違いなくサガン鳥栖の存在であり、サガン鳥栖に関わる全ての方々の存在でした。

 そんな特別な存在であるサガン鳥栖を本当に愛していますし、その気持ちはこれからも変わることはありません。だからこそ、樋口雄太自身が更に成長した姿を見せ、皆さんにも特別な選手だと感じてもらえるように努力することで、その気持ちを表現し続けていきたいと思っています。

 これまでたくさんの応援で力をくださった皆さま、支えてくださった関係者の皆さまへ、本当にありがとうございました」

 強い決意で新天地を求めた25歳の新たなチャレンジに注目だ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

【PHOTO】拍手で選手たちを応援し続けたサガン鳥栖サポーターたち!!
 
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