「このオランダに勝てないようでは…」熊谷紗希はドロー決着も実力不足を痛感。バイエルン同僚からは迫力不足の指摘も

2021年11月30日 サッカーダイジェストWeb編集部

「ゴール前で怖さがないと言われた」

キャプテンの熊谷は攻撃面での課題を指摘。相手に怖さを与える必要があると語った。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 欧州遠征中のなでしこジャパンは日本時間11月30日、国際親善試合でオランダ女子代表と対戦し、0-0の引き分けで終わった。

 池田太新監督の初陣となった26日のアイスランド女子代表戦から中3日で臨んだ試合には、FW菅澤優衣香やDF熊谷紗希らスタメン7選手を入れ替えて臨んだ。

 試合後、オンライン会見に臨んだキャプテンの熊谷は「このオランダに勝てないようではというか、勝たなければいけない相手だったというのは、やりながらすごく感じていた」と、2019年女子ワールドカップ準優勝国を相手のドロー決着にも無念の表情を見せた。

【PHOTO】頼れるディフェンスリーダー!キャプテンを務める熊谷紗希
 それもそのはずだろう。オランダは26日に予定されていたW杯予選の試合が大雪のために27日に延期。中1日で日本戦に臨むことになり、岩渕真奈のアーセナルの同僚で、エースのビビアン・ミーデマら複数の主力が不参加となっていたからだ。

 チームのコンセプトである「奪う」という意識の下、守備面では「ピッチの中で気づいたことを伝え合おうということ、合わないところはコミュニケーションをとって形を変えてでも、というのはできた」と手応えを感じる部分もあった。

 しかし、2試合を通じて無得点に終わった攻撃面では、「ゴールが遠かった。いかにシュートまで結び付けられるか、というところで課題が出た」と力不足を痛感。さらに、アイスランド戦の後には「相手チームに(所属するバイエルンの)チームメイトがいて言われたりもしたが、やっぱりゴール前の怖さを相手に与えられていない」と同僚から攻撃の迫力不足を指摘されていたことを明かし、「もうひとつ崩せるというか、壊せるプレーが必要。そういうところが今後のチームの課題というか、やっていかなければいけないこと」とした。

 池田新体制となって初の国際試合は、2戦して1分け1敗で0得点・2失点に終わった。アグレッシブさを前面に打ち出す新生なでしこジャパンだが、課題は山積。とりわけ、攻撃面のレベルアップは不可欠だ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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