「世界でも本当に少ないタイプ」中山雄太が語る理想のSB像とは?「スタメンを奪取できるように…」

2021年11月17日 サッカーダイジェストWeb編集部

得点シーンの起点となるプレーは「薫のおかげで良いパスに見えた」

中山が理想とするSB像を明かした。※写真は会見中のスクリーンショット

 森保ジャパンで中山雄太の存在感が徐々に大きくなっている。

 日本代表は現地時間11月16日、敵地マスカットのスルタン・カブース・スポーツ・コンプレックスでカタール・ワールドカップ・アジア最終予選のオマーン戦に挑み、伊東純也のゴールで1-0の勝利を収めた。

 得点シーンの起点となったのが中山だ。62分に長友佑都と交代でピッチに立つと、持ち前の守備力とパスセンスを発揮。特に際立ったのが、後半のスタートから投入されていた三笘薫との左サイドでの連係だ。

 試合後に取材に応じた中山は、「薫の特長はドリブル。1対1は必ず勝ってくれると思っていた。近い位置でサポートすることで、ボールを失った時も2次攻撃につながるポジションを取っておこうと思っていた」と自身の立ち位置のポイントを語る。

 今夏の東京五輪での共闘で得た反省点も大いに反映されたという。

「五輪の反省で、縦に速い選手と組んで、『行ってこい』という関係が多かった。ボールを失った状況に対して、どれだけ2次攻撃につなげられるか。どんな距離が適切なのか。その意識が最近クリアになってきた。得点シーンもそれを想定したなかで奪い取れてゴールにつながった」

 その言葉通り、ゴールシーンでは、敵陣深くで三笘がプレスを仕掛け、目の前の相手が浮き球のパスをトラップ直後に、中山が狙い撃ち。奪ったボールを、前にいる三笘に供給。受けた三笘が倒れ込みながら上げたクロスを、逆サイドの伊東がゴール前に詰めて押し込んだ。

「パス自体は僕の中で弱くて、薫のおかげで良いパスに見えた。薫に助けられたので、パスの質はこだわっていきたい」と課題を明かした一方で、「2次攻撃につなげられる意識、トランジションは良かった。結果的にボールを奪えて得点に繋がったので評価したい部分」と手応えも語った。
 
 チームとしても狙っていた2次攻撃を成功させ、左サイドを活性化した中山。A代表では後半からの途中交代が多いが、目指すのはスタメン奪取だ。

「サッカー選手として試合に出るというのは、強い気持ちがある。そこは日々(スタメンを)取るために意識している。まだまだスタートで使われていないけど、今自分に何が足りないのか、自分に矢印を向けてやれている。少ない時間でもパフォーマンスを発揮しないといけない。いずれスタメンを奪取できるように、チームに帰っても頑張っていきたい」

 そんな成長著しい中山が目指すのは、今まで日本にいなかったタイプのサイドバックだという。

「原点は五輪の酒井(宏樹)君の基準が大きいですが」として、「守れて、ゲームが作れて、なおかつ本来のSBとして上下動できることが理想。世界でも本当に少ないタイプのSBだと思う」と語る。

 そして「誰と組んでもバリエーションが出せる」と、そんなプレーヤーを目指していると理想を掲げた。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

【W杯アジア最終予選PHOTO】オマーン0-1日本|期待の三笘の突破から伊東が決勝点!貴重な勝利を手にし、豪州をかわして2位浮上!

【PHOTO】敵地・オマーンで日本代表を応援するサポーターを特集!
 
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事