レアル・マドリーのフランス代表FWカリム・ベンゼマが、バロンドール獲得に意欲を見せた。スペイン紙『AS』が10月18日付けで伝えている。

　昨シーズン、リオネル・メッシに次いでリーグ２位の23得点を挙げた33歳のストライカーは、勢いそのままに今シーズンもゴールを量産。すでに公式戦10ゴール・７アシストをマークしているほか、代表でもUEFAネーションズリーグの準決勝、決勝でそれぞれゴールを奪い、母国の同大会初制覇に大きく貢献した。

　今月８日に発表された2021年の「バロンドール」（世界最優秀選手）の候補者30人にも名を連ねており、フランス代表では1998年のジネディーヌ・ジダン以来の受賞に期待が高まるなか、本人が「今のところ、自分は遠くにいるわけではない」と胸の内を明かしている。

「これは、僕が小さい頃に抱いていたたくさんの夢のひとつだ。もちろん、それは夢見るよ。僕のアイドルで、レアル・マドリーでプレーしたR９（ロナウド）にしても、ジズー（ジダン）にしても、バロンドールを受賞している」

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　一方、そのジダンも、昨シーズンまでマドリーで指導した同胞の教え子について、「バロンドールの勝者にふさわしい」と太鼓判を押している。
 

「彼は素晴らしい選手で、私は光栄にも彼を指導することができた。彼はピッチ上で行なうあらゆることを知っていて、他の選手よりも優れているので、バロンドールで報われることを願っているよ。現在、ベンゼマは雲の上の存在だ。私なら彼にバロンドールを与えるだろう」

　さらに、現役時代はジダンとレ・ブルーで共闘し、母国開催の1998年ワールドカップ（W杯）制覇にも貢献した元フランス代表DFフランク・ルバフも、リオネル・メッシよりもベンゼマに分があると主張。同賞授与基準のひとつに、フェアプレーの観点があることから、フランスの英雄の例を引き合いに出し、こう説明している。

「2000年と2006年、ジダンがバロンドールを受賞できなかったのは、それぞれの年にレッドカードを受けてしまったからだ。メッシはスペイン・スーパーカップでレッドカードを貰ったが、これも投票の対象になる。ジダンに与えなかったのなら、メッシにバロンドールを与えるべきではない」

　今年１月のアスレティック・ビルバオ戦（●２-３）で、相手FWアシエル・ビジャリブレの頭を叩き、バルセロナでは初の退場処分となったメッシは、かつてW杯決勝でイタリア代表DFマルコ・マテラッツィに頭突きを食らわせたジダンと同じ運命を辿るのか。果たしてそれは、ベンゼマの初受賞に影響するのか。

　来月29日、パリでの授賞式で全てが明らかになる。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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