11月のベトナム戦とオマーン戦は追試
10月のカタール・ワールドカップ・アジア最終予選で日本代表は1勝1敗という結果となった。通算2勝2敗でグループBの4位につける。果たして、日本代表をつぶさに追うライター陣は今回の2連戦をどう評価するのか。また、オーストラリア戦前に取り沙汰された森保監督の進退問題をどう考えるのか。今回は、サッカーライターの清水英斗氏に見解を伺った。
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Q1 10月シリーズの日本代表は百点満点で何点?
A 45点
日本は初戦を落としたので、この10月はライバルとの直接対決で勝点を離されるわけにはいかなかった。ノルマは勝点4(1勝1分け)と想定する。
しかし、アウェーでサウジアラビアに敗れたため、2戦の結果は勝点3(1勝1敗)となった。ノルマには一歩及ばず。大学等のように合格点を50点とすれば、今回はギリギリ届かない45点。来月11月のベトナム戦とオマーン戦は、追試だ。
日本はコンディションが良ければ勝ち、悪ければ負ける。そこをひっくり返す駆け引きやゲームコントロールは乏しい。森保ジャパン、というか過去の日本代表は全部そうだったかもしれないが、特に森保監督の場合は2次予選で10-0や14-0など、強度に重きを置いたチーム作りをしてきたので、コンディション次第の印象はより強い。
残る最終予選が行なわれる11月、1~3月は、アウェーも含めて気候がサッカー向きになるので、9月や10月よりもコンディションが上がる。その意味では積極的なプレッシングを敢行し、後先考えずに走り回ってどうにかなったオーストラリア戦の進め方は、残る最終予選の礎になる。
ただ、どうにも……。
目標が予選突破とワールドカップ本戦のグループステージ突破までなら、それでもいいが、本気でベスト8以上を目標に掲げるのなら、現状は芳しくない。気合とコンディション頼りで、ゲームコントロールに乏しかったロシアW杯と同じ過去を繰り返すだけだ。
オーストラリアは動きにスピード感は無かったが、ゲームコントロールは長けていた。正確にポゼッションを行い、芋づる式に崩れる日本の急所を突いてきた。今回、日本はオーストラリアに勝つことはできたが、しかし、実はベスト8に近い位置にいるのは彼らのほうではないか。もし、この試合が9月に行なわれていたり、あるいはグループステージの3戦目、あるいは決勝ラウンドの1戦目など、連戦の中にあったりすれば、果たして日本は勝利できただろうか。勝ったことの余韻があっという間に消え去るような焦燥感は、正直ある。
A 45点
日本は初戦を落としたので、この10月はライバルとの直接対決で勝点を離されるわけにはいかなかった。ノルマは勝点4(1勝1分け)と想定する。
しかし、アウェーでサウジアラビアに敗れたため、2戦の結果は勝点3(1勝1敗)となった。ノルマには一歩及ばず。大学等のように合格点を50点とすれば、今回はギリギリ届かない45点。来月11月のベトナム戦とオマーン戦は、追試だ。
日本はコンディションが良ければ勝ち、悪ければ負ける。そこをひっくり返す駆け引きやゲームコントロールは乏しい。森保ジャパン、というか過去の日本代表は全部そうだったかもしれないが、特に森保監督の場合は2次予選で10-0や14-0など、強度に重きを置いたチーム作りをしてきたので、コンディション次第の印象はより強い。
残る最終予選が行なわれる11月、1~3月は、アウェーも含めて気候がサッカー向きになるので、9月や10月よりもコンディションが上がる。その意味では積極的なプレッシングを敢行し、後先考えずに走り回ってどうにかなったオーストラリア戦の進め方は、残る最終予選の礎になる。
ただ、どうにも……。
目標が予選突破とワールドカップ本戦のグループステージ突破までなら、それでもいいが、本気でベスト8以上を目標に掲げるのなら、現状は芳しくない。気合とコンディション頼りで、ゲームコントロールに乏しかったロシアW杯と同じ過去を繰り返すだけだ。
オーストラリアは動きにスピード感は無かったが、ゲームコントロールは長けていた。正確にポゼッションを行い、芋づる式に崩れる日本の急所を突いてきた。今回、日本はオーストラリアに勝つことはできたが、しかし、実はベスト8に近い位置にいるのは彼らのほうではないか。もし、この試合が9月に行なわれていたり、あるいはグループステージの3戦目、あるいは決勝ラウンドの1戦目など、連戦の中にあったりすれば、果たして日本は勝利できただろうか。勝ったことの余韻があっという間に消え去るような焦燥感は、正直ある。