R・ロドリゲス監督にはライバル国を知っているメリットが
カタール・ワールドカップのアジア最終予選で、日本は3試合を終えて1勝2敗。厳しい状況にあるなかで、次節のホーム・オーストラリア戦で敗れるようなことがあれば、チームを率いる森保一監督の進退問題も本格化しそうな情勢だ。では、後任候補を挙げるとすれば誰になるのか。スポーツニッポン新聞社の飯間健記者に3人をリストアップしてもらった。
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新型コロナ禍で海外にいる外国人監督の招聘が難しいのは理解している。でも日本協会さま。日本人の特性(犠牲心、協調性、持久力…)を活かした『ジャパンズ・ウェイ』を推進するからといって日本人指導者にこだわる理由ってありますか? 選手はほとんど海外組なのに、指導者が国内しか知らないアンバランスさは常々感じている。だからJクラブと契約が残っている指揮官はリストに挙げない不文律などを考慮しない前提で、Jリーグを指揮している以下の3人を推挙したい。
●マッシモ・フィッカデンティ(現・名古屋グランパス監督)
セリエBヴェローナで名声を高め、チェゼーナで長友佑都を指導。その後はFC東京、サガン鳥栖、名古屋グランパスと渡り歩いて、Jリーグで指揮すること7年と日本人を熟知している。特に今季はルヴァンカップで決勝進出。ACLでも日本勢で唯一勝ち残り、リーグ戦でも上位に位置する。
相手の分析に長け、短い時間で落とし込む技術もさすがイタリア人だ。4バックをベースとしたサイド攻撃を軸にするが、状況を見ながら3バックに変更したり、柔軟性や試合を読む能力も秀でている。主力にも毅然とした振る舞いを求める厳格さも備えている。
●曺 貴裁(現・京都サンガF.C.監督)
わずか就任1年で、何年間も低迷したJ2京都サンガF.C.を劇的に変えた。湘南時代にはコンプライアンス問題が取りざたされたが、京都では常にポジティブな声を掛けることで選手を発奮させ、意図や狙いのあるミスに対しては頭ごなしに叱ることはないという。
表現力も豊かで、その発言には思わず引き込まれる時がある。現役時代は日本だけでのプレー経験しかないものの、引退後にケルン体育大学で指導法を学び、現在も早朝からプレミアリーグなどを見てブラッシュアップ。
指導者としてより欧州サッカーのトレンドを吸収しようとする意欲に満ちあふれ、本気で「京都のサッカーを世界へ近づけ」ようとしている。熱意、選手の力を引き出す指導はもちろん、チームを変える即効性も証明されている。
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新型コロナ禍で海外にいる外国人監督の招聘が難しいのは理解している。でも日本協会さま。日本人の特性(犠牲心、協調性、持久力…)を活かした『ジャパンズ・ウェイ』を推進するからといって日本人指導者にこだわる理由ってありますか? 選手はほとんど海外組なのに、指導者が国内しか知らないアンバランスさは常々感じている。だからJクラブと契約が残っている指揮官はリストに挙げない不文律などを考慮しない前提で、Jリーグを指揮している以下の3人を推挙したい。
●マッシモ・フィッカデンティ(現・名古屋グランパス監督)
セリエBヴェローナで名声を高め、チェゼーナで長友佑都を指導。その後はFC東京、サガン鳥栖、名古屋グランパスと渡り歩いて、Jリーグで指揮すること7年と日本人を熟知している。特に今季はルヴァンカップで決勝進出。ACLでも日本勢で唯一勝ち残り、リーグ戦でも上位に位置する。
相手の分析に長け、短い時間で落とし込む技術もさすがイタリア人だ。4バックをベースとしたサイド攻撃を軸にするが、状況を見ながら3バックに変更したり、柔軟性や試合を読む能力も秀でている。主力にも毅然とした振る舞いを求める厳格さも備えている。
●曺 貴裁(現・京都サンガF.C.監督)
わずか就任1年で、何年間も低迷したJ2京都サンガF.C.を劇的に変えた。湘南時代にはコンプライアンス問題が取りざたされたが、京都では常にポジティブな声を掛けることで選手を発奮させ、意図や狙いのあるミスに対しては頭ごなしに叱ることはないという。
表現力も豊かで、その発言には思わず引き込まれる時がある。現役時代は日本だけでのプレー経験しかないものの、引退後にケルン体育大学で指導法を学び、現在も早朝からプレミアリーグなどを見てブラッシュアップ。
指導者としてより欧州サッカーのトレンドを吸収しようとする意欲に満ちあふれ、本気で「京都のサッカーを世界へ近づけ」ようとしている。熱意、選手の力を引き出す指導はもちろん、チームを変える即効性も証明されている。
●リカルド・ロドリゲス(現・浦和レッズ監督)
若きスペイン人監督はポジショナルサッカーを志向する。相手の守備体系を揺さぶって、突破口を見つけると一気に攻撃を仕掛ける。攻撃的なサッカーは多くの日本人が好むところだ。
もちろん徳島ヴォルティスでも昇格に4年掛かり、浦和レッズでもシーズン序盤は勝ったり負けたりを繰り返す時期があった。多少の時間は擁するゆえに日本代表監督には不向きと見えるかもしれない。
だが現在の日本代表は“肝”を抑えておけば、戦術理解度が高く、表現できる選手が揃っている。また2011年から13年までワールドカップ・アジア最終予選で同組のサウジアラビア代表のコーチを務めた経験があり、ライバル国を知っているメリットもあるかもしれない。
取材・文●飯間健(スポーツニッポン新聞社)
【PHOTO】必勝のオーストラリア戦に向けて練習を実施した日本代表!
若きスペイン人監督はポジショナルサッカーを志向する。相手の守備体系を揺さぶって、突破口を見つけると一気に攻撃を仕掛ける。攻撃的なサッカーは多くの日本人が好むところだ。
もちろん徳島ヴォルティスでも昇格に4年掛かり、浦和レッズでもシーズン序盤は勝ったり負けたりを繰り返す時期があった。多少の時間は擁するゆえに日本代表監督には不向きと見えるかもしれない。
だが現在の日本代表は“肝”を抑えておけば、戦術理解度が高く、表現できる選手が揃っている。また2011年から13年までワールドカップ・アジア最終予選で同組のサウジアラビア代表のコーチを務めた経験があり、ライバル国を知っているメリットもあるかもしれない。
取材・文●飯間健(スポーツニッポン新聞社)
【PHOTO】必勝のオーストラリア戦に向けて練習を実施した日本代表!