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【徹底考察】南ア、メキシコ、フランス。日本がグループステージを突破するための戦略は?

カテゴリ:日本代表

河治良幸

2021年07月20日

7.22南アフリカ戦ーーシン&フォスターのアタックに要注意

勝点3はノルマに近いタスク。その意味で、4戦連発中の堂安にかかる期待は大きい。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

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 日本の森保一監督は“ノーマルフットボール”を掲げている。

 ポゼッションからの崩し、機を見たカウンター、ハイプレスからのボール奪取、自陣寄りにブロックを敷いての手堅いディフェンスと、オーソドックスではあるが、それらを臨機応変に使い分ける。と、言葉にすれば簡単だが、実際はかなり難しい戦い方を徐々に浸透させてきている。

 南アフリカとの初戦は3試合の中で最もボールの主導権を握りやすい。4-2-1-3が想定されるが、日本戦でボールを持たれることを見越して4-1-4-1あるいは少し守備的な4-4-1-1のような形で入ってくる可能性もある。

 いずれにしても左右のウイングまたはサイドハーフがメインの仕掛けどころで、二列目からテクニカルなヌコシンギフィル・ヌゴコボあたりがアクセントで絡んでくる。

 それだけにカウンターから前線の3枚、4枚に一気にディフェンスを破られるリスクも隣り合わせになる。南アフリカは来日して間もなく行なわれた検査で選手2名、スタッフ1名のコロナ陽性が出ており、まだ個人名が特定できない段階だが、基本的には前線のライル・フォスター、ルーサー・シン、コバメロ・コディサングは個人の突破力が高い。

 左サイドでの出場が想定されるシンはボールを持って前を向かせると、酒井宏樹を持ってしても簡単には止められない。パスの受けどころにどうアプローチして自由を許さないかが大事になる。

 CFを担うと見られるフォスターは、現在ポルトガルのヴィトーリア・ギマランイスのBチームに所属しているものの、フィニッシュのスケール感はかつてのベニー・マッカーシーを彷彿とさせるものがある。この大会でブレイクすれば欧州の強豪クラブも放っておかないタレントだ。ちなみにフォスターとシンは従兄弟の間柄にある。シンの鋭い突破からのマイナスのクロスにフォスターが合わせる形はシンプルだが、最も出させてはいけない。
 
 そうした危険な形はあるにしても、日本としては早い時間帯に先制点を奪い、5人交代をうまく使って勝点3を確実にモノにしていきたい。通常、初戦は最悪ドローでも次につながるが、やはりメキシコ、フランスという強烈な相手との試合が後ろに控えていることを考えると、南アフリカ相手に勝点3はノルマに近いタスクだ。

 その意味で期待したいのが10番を背負う堂安律。スペイン戦でも久保建英のアシストから貴重な先制ゴールを叩き出している。加えて初戦ではスタメン出場が見込まれる林大地の役割も重要で、前からの守備、効果的なフィニッシュを引き出すポストプレーは南アフリカを相手に十分発揮できるはず。バックアップからメンバー入りした気鋭のFWが初戦でゴールを奪えれば勢いが付く。

 もちろん後半の途中までなかなかリードが奪えないような展開になれば、前田大然、怪我から回復途上の上田綺世にかかる期待も大きくなる。結果的に勝点1で終わったとしても悲観する必要はないが、まずは3試合の中でも貪欲に勝利を狙っていくべき試合だ。
 
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