栄冠を手にすることはできなかった。ゴールを決めていただけに、悔しさもなおのこと大きいだろう。だが、ルーク・ショーにとってひとつだけ朗報?がある。ジョゼ・モウリーニョが、彼を認めたのだ。
カリスマ指揮官がマンチェスター・ユナイテッド時代からショーを繰り返し批判してきたのは周知のとおりだ。EURO2020が開幕してからも、モウリーニョの発言が取り上げられ、本人が不快感を表わすことがあった。
だが今回、イタリアとの決勝で開始早々に先制点を挙げたイングランド代表DFについて、モウリーニョは英『talkSPORT』で「私が彼を嫌っているとみんな思っているから、言っておかなければならない。素晴らしい大会だった。ファンタスティックなファイナルだった」と述べている。
「守備ではミスなし。とてもソリッドだった。そのうえ、彼は向上し、向上し、向上し続けた。ゴールを決めた。成長ぶりも非常に良い。ベリーグッドなルーク・ショーだ」
「向上し、向上し、向上し続けた」
一方で、58歳はショーに賛辞を寄せたうえで、PK戦を前にした時点で自分が選んだ大会MVPは、イングランドのカイル・ウォーカーだったと明かしている。
「ウォーカーは怪物級だったと思う。大会の最初から、決勝で交代するまで、彼はとんでもなかった。デュエルで彼が負けたのはひとつも記憶にない。クラブでプレーするときほど前に行かなかったが、それは戦略的な観点からだ。私は選手に最高の賛辞を寄せるとき、アニマルと呼ぶ。ウォーカーはまったくのアニマルだった。最初から最後まで怪物だった」
ただ、ショーもウォーカーも、何よりも望んだトロフィーを手にすることはできなかった。このまま好調を続け、1年半後に世界王者の座に輝くことはできるだろうか。
構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部
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