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「崖っぷちだと思っている」Y.S.C.C.横浜の36歳・シュタルフ悠紀監督が明かした危機感と理想のサッカー【インタビュー/後編】

カテゴリ:Jリーグ

木之下潤

2021年05月17日

「育成も求められるが、今季は結果にこだわる」

就任3シーズン目のシーズンを戦っているシュタルフ悠紀監督。写真:Y.S.C.C.横浜提供

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 サッカーダイジェストWebは、Y.S.C.C.横浜(以下YSCC)を率いて3年目を迎えるシュタルフ悠紀リヒャルト監督に、インタビューを実施。その後編は「チームをどう構築しようとしているのか」「自身の監督キャリアをどう考えているのか」という点について、指揮官の本音に迫った。※取材は2節終了後に実施

「アグレッシブに試合を支配したい」Y.S.C.C.横浜の36歳・シュタルフ悠紀監督が語る“3年目の挑戦”【インタビュー/前編】

―――◆―――◆―――

――YSCCは他のJクラブに比べて『育成』が包括的に入ってくるクラブです。そのあたりをどのように捉えていますか?」

「育成カテゴリーの経験しかない指導者を監督として抜擢したくらいなので、そこは特に自分に求められている部分だと捉えています。1年目終了後は4名、2年目終了後はレンタルバックを含めて4名がYSCCより予算規模の大きいクラブに移籍しましたから、そういう部分では期待に応えられているのかなと。

 ただ育成に焦点を当てるなら、私自身としては少数精鋭でグループ化を図ったほうがいいと思っています。クラブが今年『36名の大所帯型』にしたのは徐々に結果を求める方向にシフトしているのだという認識を持っています。クラブライセンスの申請の話も聞いていますから、少し『結果主義』としての側面も持つ段階に来ているのではないでしょうか。

 1年目から各選手に個別育成プランを作成し、面談を繰り返しながら自主練などの話もしてきました。映像も一人ひとりクリッピングしながら行なってきたので、今年の人数を少ないスタッフでさばくには限界もあります。単純に選手数は昨年の3割増しですから、スタッフの手間と時間も3割増しになります。そうすると、個々に割く時間を分散せざるを得ない。もちろん育成視点では『選手も数も絞ったほうがより濃い育成が実践できます』が、クラブが出した答えは『大所帯で競争力を高めて結果を出す』ことなので、私は監督としてそこに挑戦している最中です。

 結果はやってみなければわかりません。きっと結果は12月以降オフシーズンも含めてだと思いますから、今はそこに対して意見できません。私が求められていること、また私が求めていることはこの環境でのベストの結果だけですから。どう育てられるか。それがどう結果に結びつくか。監督3年目なので、私自身も結果寄りの両立を目指したいし、結果を出したいです」
――結果で言えば、失点シーンに目を向けると例えばオフのボールがオンになり、相手が2、3本ダイレクトでつなぐ素早い攻撃を受けると、マークにつくべき選手をフリーにして、シュートに持ち込まれるシーンが目立ちます。個人的に、フィジカルより認知や判断の部分の育成が必要になるのかと思いますが。

「ご指摘の通りだと思います。勝点がとれないのはそういう部分に課題を抱えているからです。トータル的な試合内容は他のクラブに追いついてきていると感じています。実際、富山戦の失点も飲水後の再開直後でした。今年はスローインに重きを置いてトレーニングした部分もあるので非常に残念です。ただ基本的に何かを改善するためには言い続けるしかないので、今の私にはそれしか方法が思いつきません。映像に起こして原因を究明し、どんな方法があるのかを口で言って練習でやり続けるしかないと考えています。

 今シーズンは大所帯なのでチームマネジメントアプリ『Aruga(アルガ)』を導入しました。練習では、毎回一人ひとりが目標設定と振り返りを行なっています。日常的なフィードバックについては整理されていますから、私は変化した選手から起用していこうと考えています。うまい選手というより『勝負どころで違いを出せる』選手から使っていかないと、チームとして一つの目標に向かって進んでいけないと思っています。

 実は、プレシーズンにも似たような失点はありました。にもかかわらず、結果的に富山戦にも失点して勝点を落としていますから、いち早くこういうところが解決されるとチームがもっと上に行けるのかなと。セットプレー、スローインについてはこの3年間の中で一番備えてきましたから、成果に表れてほしいなと思います」

【動画】6節の今治戦で吉田明生が決めた先制弾はこちら
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