U-24の左SBにはパリ五輪世代の中野を招集。長友の後継者は誰に?
22日からスタートしている日本代表とU-24日本代表の国内合宿。前者は25日の日韓戦(横浜)出場条件である「3日前までの入国」が危ぶまれていた吉田麻也(サンプドリア)と守田英正(サンタクララ)がギリギリ間に合い、後者も久保建英(ヘタフェ)や中山雄太(ズウォーレ)ら海外組が合流。齊藤俊秀コーチのコロナ陽性判定というアクシデントが起きたものの、強化自体は予定通り、進んでいるようだ。
こうしたなか、ひとつの不安要素となっているのが、今回は招集しなかった長友佑都・酒井宏樹(ともにマルセイユ)が担ってきた両サイドバック(CB)だ。
長友に関しては、後継者問題が繰り返し語られてきた。国際Aマッチ123試合という歴代2位の大記録を誇る34歳のベテランを超える人材を見つけるのは、どんな指揮官でも至難の業に違いない。
もちろん森保一監督もここまで手をこまねいていたわけではない。ここまでの2年半を振り返っても、A代表では安西幸輝(ポルティモネンセ)や佐々木翔(広島)らに何度かチャンスを与えてきた。が、彼らが攻守両面の安定感や国際経験値で見劣りする部分は否めず、序列変更には至っていない。
海外組だけで活動した2020年の4試合では、東京五輪世代のボランチ兼任レフティの中山雄太の抜擢にも踏み切った。彼は10月のコートジボワール戦(ユトレヒト)と11月のメキシコ戦(グラーツ)では悪くない働きを見せたものの、所属クラブではセンターバック(CB)が中心。左SBの経験値を積み重ねるのは難しい。そこはひとつの足かせと言っていいだろう。
若手のトライは彼にとどまらない。2019年コパ・アメリカ(ブラジル)では東京五輪世代のレフティ、杉岡大暉(鹿島)をトライ。マルチ型の原輝綺(清水)も起用した。が、ご存じの通り、杉岡は移籍によって出場機会が激減。原もケガで長期離脱を強いられ、最近になってようやくU-24代表復帰を果たしたところだ。
そんな事情が重なり、今回は17歳の中野伸哉(鳥栖)が抜擢された。今季鳥栖躍進の原動力になっているDFの能力が非凡なのは事実だが、2024年パリ五輪世代の若手まで踏み込まなければ「ポスト長友」を見つけられないという状況は厳しい。