なでしこジャパンの司令塔がイタリアで鮮烈なリーグ戦デビューを飾った。

　現地時間２月27日、今年１月にイタリア女子１部のACミランに加入したMF長谷川唯が、アウェーのバーリ戦でリーグ初先発。移籍後初ゴールを含む２得点を挙げ、６-１の勝利に貢献している。

　３-５-２の左インサイドハーフで先発した24歳のアタッカーは、31分にエリア左外からのFKを右足で直接叩き込んで、チームの３点目を挙げると、さらに60分には左サイドからの味方のクロスに右足を伸ばしてゴールに押し込み５点目を奪っている。

　その後、長谷川は66分に交代でピッチを退いたが、十分なインパクトを残したようだ。現地メディア『Sprint&Sport』は「ハセガワのための見事なショータイム」と報じ、このように綴っている。

「初の先発を飾った彼女は、信じられないほどの才能を秘めていることが分かった。ボールタッチの繊細さと卓越したクオリティーで新たなビジョンを構築し、チームを磨き上げる存在になるだろうと予感させた。初ゴールとなったFKはただただ見事。GKは立ちすくんで見送るしかなかった」
 

　そして同メディアの採点ではチームの最高評価となる、10点満点中「８」がついた。「プレーが淡泊すぎるきらいもあるが、本当に面白いものを見せてくれるプレーヤー。決定機を作るセンスと、守備面でのプレッシングにも積極的。きっとファンは彼女を応援したくなっただろう」と寸評が添えられている。

　さらに、ミラン専門メディアの『Milannews24』も、「なんというインパクトのデビューだ！ たった１本のFKで、この試合の絶対的な主役に躍り出た」と感嘆。リーグが選出するこの試合のMVPに選ばれたことにも触れ、「ミランにとって彼女はとんでもなく心強い味方であるようだ」と称えている。

　イタリアでの自身初となる海外挑戦で、初のリーグ戦、初先発試合で２ゴールと、この上ないスタートを切ったなでしこのMF。今後の活躍に期待が高まる。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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