【清水】「ある時は4-3-3、ある時は…」可変システムを採用した智将ロティーナの狙い

カテゴリ:Jリーグ

広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

2021年02月27日

「よりボールを持って、相手にダメージを与えるために」

清水での初陣を白星で飾ったロティーナ監督。見事な采配で難敵鹿島を下した。写真:滝川敏之

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 痛快な逆転劇だった。鹿島のホームに乗り込んだ清水は3-1のスコアで開幕戦を白星で飾った。

 75分に先制点を許す展開だったが、その3分後にはチアゴ・サンタナが相手DFを背負いながらも振り向きざまのシュートで同点弾を挙げ、83分には途中出場の後藤優介が豪快なヘディングシュートを突き刺して逆転。さらに88分にはCKから相手のオウンゴールを誘い、勝負を決定づける3点目を奪う。

「我々がすぐに同点に追いついた。それがこの試合のカギでした。相手にとっては大きなダメージ、ショックだったと思います。素晴らしいゴールで2点目もすぐに入って、CKから3点目を取って、難しい試合をモノにすることができました」

 そう試合を総括するロティーナ監督は、今回の鹿島戦では「ある時は4-3-3、ある時は4-4-2」という可変システムを採用。その狙いついて、指揮官は次のように話す。

「よりボールを持って、相手にダメージを与えるために、この選択をしました。2列目に、レレ(ディサロ燦シルヴァーノ)や後藤などFWの選手を置いて、ボールを持ちながら、彼らが飛び出してゴールを奪うのが狙いでした」

 その采配が見事にハマったのが2点目だろう。左サイドで河井陽介からパスを受けたカルリーニョス・ジュニオがクロスを供給。このボールに勢いよく飛び込んだのが、2列目で起用された後藤だった。
 
 ポゼッションでは相手を圧倒できたとは言い難いが、マイボール時は選手同士の距離感が良く、テンポの良いパスワークや効果的なサイドチェンジで攻撃を繰り出した。

 経験豊富な63歳の智将の下、昨季は16位と低迷した清水はどう生まれ変わるか。次節以降の戦いが楽しみだ。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
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