「私はメッシさえも怒鳴らないと…」
当代屈指のクラックのある振る舞いにスポットライトが当てられている。
話題となっているのは、現地11月16日にUEFAが公開したドキュメンタリー作品『Man in The Middle』でのワンシーンだ。
欧州サッカー最高峰の舞台と言われるチャンピオンズ・リーグ(CL)をさばく審判に迫った同作品は、普段は目にする事ができないレフェリーと選手たちのやり取りやVARを取り入れる際の議論などが克明に収められている。
そんな興味深い作品でスポットライトを当てられているのが、2018-19シーズンのCL準決勝の第1レグで、本拠地にリバプールを迎えた際のバルセロナの大エース、リオネル・メッシとオランダ人審判ビョルン・カイペルス氏の会話だ。
第2レグでリバプールが3点差をひっくり返し、「アンフィールドの奇跡」と一部のファンに崇められたこの対戦の第1レグでは、メッシは試合終了間際の82分に鮮やかなFKを決めてバルサを3-0の快勝に導いていた。得意の左足でボールを鋭く曲げ、相手DFの壁の外側を巻いて、名手アリソンの守るゴールをこじ開けたのだ。
3-0として大きなアドバンテージを得たことにメッシは歓喜。落胆するリバプールの面々を尻目に、ゴール裏へと走り、サポーターやチームメイトたちと時間をかけながら喜びに浸っていた。
話題となっているのは、現地11月16日にUEFAが公開したドキュメンタリー作品『Man in The Middle』でのワンシーンだ。
欧州サッカー最高峰の舞台と言われるチャンピオンズ・リーグ(CL)をさばく審判に迫った同作品は、普段は目にする事ができないレフェリーと選手たちのやり取りやVARを取り入れる際の議論などが克明に収められている。
そんな興味深い作品でスポットライトを当てられているのが、2018-19シーズンのCL準決勝の第1レグで、本拠地にリバプールを迎えた際のバルセロナの大エース、リオネル・メッシとオランダ人審判ビョルン・カイペルス氏の会話だ。
第2レグでリバプールが3点差をひっくり返し、「アンフィールドの奇跡」と一部のファンに崇められたこの対戦の第1レグでは、メッシは試合終了間際の82分に鮮やかなFKを決めてバルサを3-0の快勝に導いていた。得意の左足でボールを鋭く曲げ、相手DFの壁の外側を巻いて、名手アリソンの守るゴールをこじ開けたのだ。
3-0として大きなアドバンテージを得たことにメッシは歓喜。落胆するリバプールの面々を尻目に、ゴール裏へと走り、サポーターやチームメイトたちと時間をかけながら喜びに浸っていた。
これをよく思わなかったのが、主審を務めていたカイペルス氏だった。バルサの10番に向かって、「メッシ! なぜだ! いい加減にしないか」と大声で諭したのだ。
「どうしてそういうことをする? もっと彼ら(リバプール)に敬意を払うんだ!? 早く行きなさい」
さらに「今行こうと思っていた」と反論するメッシに「君はいつもそうだ。なぜいつもそういうことをするんだ!」とカイペルス主審は続けた。
ビッグゲーム中に起きた稀代のクラックと主審のやり取りはファンの間でも物議を醸しており、ツイッターでは「これは誰もが見るべき」や「審判という仕事の難しさを感じられる」「カイペルスは勇敢だ」「メッシはいつももたついている」といったコメントが相次いだ。
なお、このドキュメンタリーの公開を受け、ドイツ・メディア『SPIEGEL』でメッシとのやり取りを振り返ったカイペルス氏は、こう語っている。
「もしかしたら、あなたたちにとっては奇妙だったり、スペクタクルなことに感じられるかもしれない。でも、私にとっては当たり前のことだ。私は時にメッシにさえも怒鳴らなければならないが、それは仕事の一部に過ぎない。私は彼だからとか他の選手とは違うからとか考慮することはないし、そういう状況で怒らなかったり、手加減したりすべきでは無い」
当代屈指のスター選手であっても怯まずに対応するカイペルス氏の振る舞いは、プロフェッショナルのそれだった。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部