Jリーグは11月４日、緊急のオンライン会見を実施し、ルヴァンカップ決勝の11月７日開催中止を発表した。Jリーグの村井満チェアマン、FC東京の大金直樹社長とともに、会見に出席した柏レイソルの瀧川龍一郎社長はクラブ内で新型コロナウイルス陽性の診断が下った関係者が選手、スタッフ合わせて計13名に上ったことを報告。５日以降もPCR検査を実施し、「兎にも角にも陽性者、濃厚接触者を特定していき、少なくともこれ以上の感染拡大を防ぐこと、陽性者の回復をサポートしていくことを第一義と考えている」などと述べた。

　また瀧川社長は、クラブ内における感染源、感染経路について「いろんなヒアリングや調査をかけているが、現時点で特定できるものはないという状態」と言い、保健所とのやり取りの中で「対策はきっちりやれていると聞いている」と語った。

　ひとつの要因としては、クラブハウス内のスタッフの部屋の広さが比較的狭いことを挙げ、「考えられる原因のひとつと言われているが、断定はできないと窺っている。換気ももちろんおこなっているが、それくらいが思い当たるというところ」と語ったものの、感染源や感染経路についてはいまだ不明のようだ。

　３日以降チーム活動を休止させている柏は今後、５日に再びPCR検査を行ない、その結果を踏まえて保健所の指導を仰ぎ、活動の再開スケジュールを組み立てていくことになる。ただし、瀧川社長は「専門家の先生からは感染経路を特定できていないので、今後（陽性者が）増える可能性はあると指導いただいている。少なくとも明日、また明後日も（活動は）厳しいかなと覚悟はしている」と語った。

　感染者の増加によっては今後、２週間の活動停止も視野に入ることになる。
「保健所から２週間の活動休止の要請がきているわけではないが、当然のことながら感染者の数が増えるのを抑えるのは完全に期間を置いて活動を止めるのが一番良いので、状況を見て対応を考えなければいけない」

　一方、２日に陽性が判明したネルシーニョ監督は３日の夕方に千葉県内の病院に入院中だが、「現時点で平熱、症状もなく落ち着いている」という。瀧川社長は「問題はどこまで再発防止ができるか、妙案が浮かんで手が打てるかということ。いろんな調査も含めてもう少し何か改善すべきところがあるか、ということを探っていく」と語り、引き続き感染拡大の防止に全力を尽くす構えだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部