• トップ
  • ニュース一覧
  • 「このまま契約を解消させてくれ」アルトゥールの“造反事件”はなぜ起こったのか【現地発】

「このまま契約を解消させてくれ」アルトゥールの“造反事件”はなぜ起こったのか【現地発】

カテゴリ:連載・コラム

エル・パイス紙

2020年08月04日

両者の亀裂を決定的にしたのが指揮官の発言だった

ユーベ移籍が決定したアルトゥール。後味の悪い退団となった。(C) Getty Images

画像を見る

 バルセロナは2019-20シーズンの決算を締める前日の6月29日に移籍金7200万ユーロ(約90億円)でアルトゥールのユベントスへの売却を発表した。

 代わりに同じくユーベから6000万ユーロ(約75億円)でミラレム・ピャニッチを獲得。赤字決算を回避するために“補填”の意味合いがあった実質交換トレードといえるこの一連のオペレーションは、当事者である両選手に対し、現在それぞれが所属するクラブでシーズンが終了するまで契約を全うすることを要求した。

 しかしチームがチャンピオンズ・リーグ(CL)に向けて再始動したその日に事件は起こった。5日間のバカンスを過ごした選手たちが新型コロナウィルスの検査のため練習場を訪れるなか、アルトゥールだけが姿を見せなかったのだ。事前にSD(スポーツ・ディレクター)のエリック・アビダルにアルトゥールは電話を通じてこう欠席の理由を告げていた。

「試合に出場できないのなら、僕がいてもいなくても一緒だ。このまま契約を解消したい」
 
 移籍発表後、トータル253分に出場し、ユーベのセリエA制覇に貢献したピャニッチとは対照的なアルトゥールのこの行動は、非難されてしかるべきだろう。

 もっとも当初は、アルトゥールもまだやる気を見せていた。実際、移籍が決まった直後にチームメイトたちの前で最後までチームのために尽くすと宣言してもいる。しかし次第にキケ・セティエン監督の態度によそよそしさを感じるようになり、それがフロントの意を汲んだものと考えるようになってからは、もう自分は起用されることはないと決めつけてしまったのだった。

 両者の亀裂を決定的にしたのが、指揮官が記者会見において、「鳴り物入りで入団しても、期待に応えられないまま退団を余儀なくされるというケースは何も珍しいことではない。アルトゥールが最初でも最後でもないだろう。理由はどうであれだ。これから果たして彼が実際にそうなるかは分からないが、他のクラブでも他の選手にも十分に起こりうることだ」と前置きした後、言い放ったこの言葉だ。
 
【関連記事】
「夜遊び癖などプロ意識が…」“シャビの後継者”アルトゥールがバルセロナに切られた理由
「驚くべき金額を準備」ドイツ王者バイエルンも久保建英の獲得に動く!「10日間に渡って勧誘」
「マドリーのクボを見るのは苦痛」バルサ精通記者が久保建英の再獲得失敗に嘆き「手放したのは失望だ」
「まもなく合意に…」C大阪のルーキー西川潤がフランスの名門リールへ? 加入1年目はベルギーで武者修行か
「エメリ監督が粘り強く説得」久保建英の移籍先はビジャレアルが最有力!マドリー贔屓紙が最新動向を伝える

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト 唯一無二の決定版!
    2月15日発売
    2024 J1&J2&J3
    選手名鑑
    60クラブを完全網羅!
    データ満載のNo.1名鑑
    詳細はこちら

  • 週刊サッカーダイジェスト いざW杯予選へ!
    3月8日発売
    元代表戦士、識者らと考える
    日本代表の現在地と未来
    2026年へのポイントは?
    J1&J2全クラブ戦力値チェックも
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 夏の移籍を先取り調査!
    3月21日発売
    大シャッフルの予感
    SUMMER TRANSFER
    夏の移籍丸わかり
    完全攻略本2024
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ