カーンら幹部も下りてくる異例の事態に
現地時間2月29日に開催されたブンデスリーガ第24節のホッフェンハイム対バイエルン・ミュンヘンの一戦で、前代未聞の光景が広がった。
開始2分のトーマス・ミュラーの先制点を皮切りに、バイエルンがゴールラッシュを決め込み、6-0として試合の趨勢が定まっていた66分過ぎだった。主審のクリスティアン・ディンゲルトが突如して笛を吹いて、試合を中断すると、アウェーサポーターが陣取ったスタンドを指さしたのだ。
場内が騒然とするなか、ディンゲルト主審が指を向けた先で、バイエルン・サポーターは、以前からブンデスリーガの伝統に反する投資力でのチーム強化を進めてきた“成金オーナー”と揶揄されているホッフェンハイムのディートマー・ホップ氏に対して、「ホップは売春婦の息子のまま」などと侮辱するバナーを掲げたのだ。
これを見たバイエルンのハンス・ディーター・フリック監督や選手たちは、サポーターを強い口調で叱責した。
その後、試合は再開されて約10分間続行されたが、アウェーサポーターが再びバナーを掲げたことで77分に再中断。今度はハサン・サリハミジッチSDや執行役員のオリバー・カーンなどバイエルンの幹部たちもサポーターのところへ駆けつけ、ファンに侮辱をやめるよう伝える異例の事態となった。
ようやくバナーは下げられ、77分からリスタートされたが、憤慨した両軍の選手たちはピッチ中央に集まって、ただボールを回したり、リフティングをして、時間を浪費。残された約13分間を“放棄”したのだ。
開始2分のトーマス・ミュラーの先制点を皮切りに、バイエルンがゴールラッシュを決め込み、6-0として試合の趨勢が定まっていた66分過ぎだった。主審のクリスティアン・ディンゲルトが突如して笛を吹いて、試合を中断すると、アウェーサポーターが陣取ったスタンドを指さしたのだ。
場内が騒然とするなか、ディンゲルト主審が指を向けた先で、バイエルン・サポーターは、以前からブンデスリーガの伝統に反する投資力でのチーム強化を進めてきた“成金オーナー”と揶揄されているホッフェンハイムのディートマー・ホップ氏に対して、「ホップは売春婦の息子のまま」などと侮辱するバナーを掲げたのだ。
これを見たバイエルンのハンス・ディーター・フリック監督や選手たちは、サポーターを強い口調で叱責した。
その後、試合は再開されて約10分間続行されたが、アウェーサポーターが再びバナーを掲げたことで77分に再中断。今度はハサン・サリハミジッチSDや執行役員のオリバー・カーンなどバイエルンの幹部たちもサポーターのところへ駆けつけ、ファンに侮辱をやめるよう伝える異例の事態となった。
ようやくバナーは下げられ、77分からリスタートされたが、憤慨した両軍の選手たちはピッチ中央に集まって、ただボールを回したり、リフティングをして、時間を浪費。残された約13分間を“放棄”したのだ。
前代未聞とも言えるこの行為を、欧州メディアは大きく取り上げている。
スペイン紙『Marca』が、「主審、両チームの選手たちは、過激派に対して『ノー』を突き付ける最良の選択をした。歴史的かつ模範的な振る舞いだった」と綴れば、英メディア『Talk Sport』は、「クラブのレジェンドであるカーンまでが、自分たちのファンに怒りをぶつけた。バイエルンのスタンドはあまりに愚かだった」と非難した。
バイエルンのカール・ハインツ・ルンメニゲCEOも怒り心頭だ。ドイツ衛星放送『Sky』のフラッシュインタビューに対して、こう語った。
「私はこのような混乱を招いた人々をとても恥じている。恥ずべき振る舞いであり、あれこそがフットボールの酷い一面だ。ブンデスリーガやドイツ・サッカー連盟などと一緒になって行動すべき時が来たとしか言えない。ホップ氏は非常に素晴らしい紳士だ。心から謝罪したい」
度重なる注意にもバナーを下げようとしなかったサポーターの蛮行によって、今後、バイエルンが何かしらの処分を受ける可能性も小さくなさそうだ。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部