すぐに試合の流れに入れたモラタ
サッカーは、90分の戦いのスポーツである。
試合開始時点では、ガソリンが満タンの状態。そこから、お互いがゴールに向かって燃料を使い、時間とともに消耗していく。つまり、最後はガソリンが足りなくなるのだ。
指揮官は、エンストを起こさないうちに選手を入れ替えなければならない。しかし選手交代は単純な燃料交換と違い、違和感を生じさせることもある。交代選手がフィットせず、むしろ弱点になってしまうこともあるのだ。
サッカーは基本的に3人の交代が認められている以上、そのマネジメントに監督の手腕の一部が問われるのだろう。
バルセロナの前監督エルネスト・バルベルデは、そのマネジメントで一つの形を持っていた。
<パワー投入>
そのためのカードをベンチに置いていた。バルサでの1年目は、ブラジル代表MFパウリーニョだった。2年目からはチリ代表MFアルトゥーロ・ビダルだ。ふたりとも、他のバルサのMFと比べると、スマートなスキルよりもインテンシティーに特徴がある。
ふたりは攻守両面で人に強く、局面で負けない。疲労が濃くなってきた中盤に投入し、彼らが躍動することで、相手を勢いづかせない。むしろ相手エリアまで侵入し、脅かすことによって戦況を有利にする。そのため、どちらも交代出場が少なくなく、本人たちは不本意だったかもしれないが、先発よりも途中出場のほうが活躍している。
試合開始時点では、ガソリンが満タンの状態。そこから、お互いがゴールに向かって燃料を使い、時間とともに消耗していく。つまり、最後はガソリンが足りなくなるのだ。
指揮官は、エンストを起こさないうちに選手を入れ替えなければならない。しかし選手交代は単純な燃料交換と違い、違和感を生じさせることもある。交代選手がフィットせず、むしろ弱点になってしまうこともあるのだ。
サッカーは基本的に3人の交代が認められている以上、そのマネジメントに監督の手腕の一部が問われるのだろう。
バルセロナの前監督エルネスト・バルベルデは、そのマネジメントで一つの形を持っていた。
<パワー投入>
そのためのカードをベンチに置いていた。バルサでの1年目は、ブラジル代表MFパウリーニョだった。2年目からはチリ代表MFアルトゥーロ・ビダルだ。ふたりとも、他のバルサのMFと比べると、スマートなスキルよりもインテンシティーに特徴がある。
ふたりは攻守両面で人に強く、局面で負けない。疲労が濃くなってきた中盤に投入し、彼らが躍動することで、相手を勢いづかせない。むしろ相手エリアまで侵入し、脅かすことによって戦況を有利にする。そのため、どちらも交代出場が少なくなく、本人たちは不本意だったかもしれないが、先発よりも途中出場のほうが活躍している。
ジネディーヌ・ジダン監督がレアル・マドリーを欧州王者に導いた時も、アルバロ・モラタのような切り札をベンチに隠し持っていた。そこから“もう一戦”を戦うというのか。相手が疲れ切った状態で、フルスロットルで走り回り、ゴールを狙えるモラタを投入。一気に差をつけるのだ。
指揮官は、選手の適性を見極める必要があるだろう。例えばモラタは途中で試合に出ても、すぐに試合の流れに入れた。サブスタートでも、少なくとも当時は腐ることがなかった。
<エンジンが気持ちよくすぐにかかる>
モラタはそのタイプの選手だ。
なにより、ジダンはそれを承知していた。シーズン終盤、選手の疲労がたまる中では、そうした選手が重宝される。試合を動かせるからだ。
指揮官は、選手の適性を見極める必要があるだろう。例えばモラタは途中で試合に出ても、すぐに試合の流れに入れた。サブスタートでも、少なくとも当時は腐ることがなかった。
<エンジンが気持ちよくすぐにかかる>
モラタはそのタイプの選手だ。
なにより、ジダンはそれを承知していた。シーズン終盤、選手の疲労がたまる中では、そうした選手が重宝される。試合を動かせるからだ。