• トップ
  • ニュース一覧
  • 【消えた逸材】自宅に火を放って放火犯に…。「ブラジル史上最高のCBになれる」と絶賛された若者の波瀾万丈のキャリア

【消えた逸材】自宅に火を放って放火犯に…。「ブラジル史上最高のCBになれる」と絶賛された若者の波瀾万丈のキャリア

カテゴリ:ワールド

沢田啓明

2020年01月17日

「ベッケンバウアー2世」と称賛するメディアも

18歳でドイツの名門バイエルンに移籍したブレーノ。だが、言語も習慣も気候も、そしてプレースタイルも母国ブラジルとは異なるドイツは、過酷な環境だった。 (C) Getty Images

画像を見る

 身長191㎝・体重85kgと恵まれた体躯を誇り、高さと強さに加えてアタッカー顔負けのテクニックを持つ。敵からボールを奪って前方にスペースがあれば、巧みなドリブルで攻め上がり、縦方向のピンポイントパスで局面を推し進め、セットプレーではみずからゴールまで決める。末恐ろしい逸材が現われたと、12年前、ブラジル・サッカー界は色めきだった。

 育成に定評のある名門サンパウロの出身。07年にCBとしては極めて異例となる17歳の若さでトップチームにデビューしたブレーノは、すぐにレギュラーの座を獲得し、この年のカンピオナット・ブラジレイロ(ブラジル全国リーグ)で新人王とベスト11に輝いた。

 あるメディアはライバル国の英雄を引き合いに出し、「ベッケンバウアー2世」と称賛。「ブラジルのフットボール史上最高のCBになれる素材」とまで評する声もあったほどだった。

 これほどの逸材を、欧州のビッグクラブが放っておくわけがない。07年末、18歳になったばかりのワールドクラス候補生を、名門バイエルン・ミュンヘンが落札。移籍金は1200万ユーロ(約15億円)だった。

 だが、新天地で待ち受けていたのは厳しい現実だった。言語も習慣も気候も、さらにプレースタイルも母国ブラジルとは著しく異なるドイツは、人生経験もプレー経験も乏しい若者にとっては、過酷な環境だった。

 途中加入の1年目は1試合の出場に留まり、08年夏の北京五輪でブラジルの銅メダル獲得に貢献して株を上げたものの、それも追い風にはならず、翌08-09シーズンはチャンピオンズ・リーグ含めて出場が9試合。3年目も状況は変わらず、10年1月、出場機会を求めて同じブンデスリーガのニュルンベルクにレンタル移籍する。

 ニュルンベルクではすぐにレギュラーに定着した。しかし、「これでドイツでもやっていけそうだ」と自信を深めつつあった10年3月、舞台が暗転する。右膝靭帯断裂の大怪我を負ってしまったのだ。
【関連記事】
【消えた逸材】ペップが太鼓判を押した「メッシ2世」。マンC移籍を境にキャリアは下降線を描き…
【消えた逸材】リケルメ以上と評された「新しいマラドーナ」は、なぜ輝けなかったのか
「ベイルみたい」「ロベカル級」「本当に左SB?」テオのレコード弾にミラニスタが熱狂!
「コンテやサッリは楽しくなかった」「ジダンから電話を…」アザールがマドリー移籍の“舞台裏と本音”を告白
【セルジオ越後】“10人でよく頑張った”はアマチュア的発想…森保監督に“背負わせ過ぎた”協会の責任は大きい

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト 唯一無二の決定版!
    2月15日発売
    2024 J1&J2&J3
    選手名鑑
    60クラブを完全網羅!
    データ満載のNo.1名鑑
    詳細はこちら

  • 週刊サッカーダイジェスト いざW杯予選へ!
    3月8日発売
    元代表戦士、識者らと考える
    日本代表の現在地と未来
    2026年へのポイントは?
    J1&J2全クラブ戦力値チェックも
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 夏の移籍を先取り調査!
    3月21日発売
    大シャッフルの予感
    SUMMER TRANSFER
    夏の移籍丸わかり
    完全攻略本2024
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ