現地時間８月14日にプレミアリーグの第２節が行なわれ、チェルシーとトッテナムが激突した。一度は追いつかれたホームの前者が、77分にリース・ジェームズのゴールで２－１と再び勝ち越すも、食い下がる後者は90＋６分にハリー・ケインの意地のヘディング弾。２ー２のドロー決着となった。

　白熱のゲーム展開もさることながら、挑発行為や試合後の握手を巡り、チェルシーのトーマス・トゥヘル監督と、トッテナムのアントニオ・コンテ監督が衝突したほか、際どい判定が頻繁に散見されるなど、とにかく話題の多いロンドン・ダービーとなった。

　そうしたなか、見過ごされたラフプレーとして注目を集めているのが、90＋４分の場面だ。トッテナムのCKの際、クリスティアン・ロメロがマークに付く相手DFマルク・ククレジャの髪を引っ張り、なぎ倒したのだ。

　ククレジャはファウルをアンソニー・テイラー主審に猛アピールし、試合は一時中断するも、結局ロメロはお咎めなし。ククレジャが倒されている間に、エリック・ダイアーが放ったヘディングシュートは、チェルシー守護神エデゥアール・メンディが鋭い反応を見せ、何とかゴールの外にかき出しており、トッテナムの連続でのCKから試合は再開された。

　すると、直後のこのセットプレーからイングランド代表主将の劇的弾が生まれたのだ。仮にファウルでチェルシー・ボールとなり、流れが断ち切れていれば、全く違う展開となっていただけに、結果を大きく左右したジャッジと言える。
【動画】ロメロがククレジャの髪を引っ張りなぎ倒す！決定的瞬間をチェック

“髪掴み”の決定的瞬間を捉えた映像は、ツイッター上で爆発的に拡散されており、世界中から様々なコメントが集まっている。

「これ引っ張ってないのは無理があるだろ」
「誰が見ても悪質だと分かる」
「反則が起こったときテイラーがどこにいるか見てみろ。彼は何もしない」
「テイラーはチェルシーが大嫌い」
「レッドカードだろ。そうすればCKも与えられなかった」
「なぜ審判はこれを見逃したんだ？VARは何をしてるんだ？」
「髪を引っ張ることはファウルでないことを知っておくべきだ」
「ククレジャは頭を丸めるべきなのか？」
「悪と悪の戦いにルールはない」

　クラブ公式サイトによれば、トゥヘル監督も「VARがある以上、無効なゴールが許されるのはあってはならないことだ」と、いくつかの不可解判定に怒りを露わにしている。

「１失点目がオフサイドでないことも理解できないし、いつから相手の髪を引っ張ってもピッチに居られるようになったんだ。説明のしようがないし、受け入れたくもない。言葉もない。両ゴールとも成立してはならないし、無効となっていれば公平な結果になっただろう」

　チェルシー側の激しい怒りは、しばらく収まりそうにない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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