日本がW杯で対戦するドイツ代表、2選手の復調に見る4年前との“大きな違い”

カテゴリ:国際大会

中野吉之伴

2022年06月30日

「厳しい状況でも自分たちの力を発揮することを要求する」

大勝したイタリア戦で復調の兆しを見せたザネ(左端)とヴェルナー(右端)。(C)Getty Images

画像を見る

 日本がカタール・ワールドカップの初戦で対戦するドイツ代表は、6月のネーションズリーグ4試合を1勝3分けで終えた。

 FIFAランキング40位でW杯に出場しないハンガリーに1-1で引き分けた試合こそ、メディアやファンからの批判が集中したが、4戦目のイタリア戦を5-2で快勝し、確かな希望をもたらしたことは大きい。

 最初のイタリア戦(1-1)、イングランド(1-1)戦は、ボール支配率は高かったものの、シュートチャンスが多かったかというとそうではない。攻撃陣のボールを引き出す位置とタイミングがうまくかみあわず、いたずらにボールを回す時間帯が多くなる。

 業を煮やして状況を打開しようと、レロイ・ザネやセルジュ・ニャブリ、カイ・ハベルツといった選手が無理にドリブルでかいくぐろうとするものの、逆に相手に奪われてカウンターの起点を自分達で作り出してしまうシーンも少なくなかった。
 
 それが最も嫌な形で見られたのがハンガリー戦だった。イングランドやイタリアと違ってそこまで前からプレスに来ることはせず、自陣で組織だった守備を徹底し、ドイツをゴールから遠ざけるために労力を費やしてきたわけだが、それに対してドイツは打開策がないまま。前述のように不用意な仕掛けでボールを失っては、シンプルなパス回しと展開でカウンターへ移行するハンガリーに苦しめられていた。

 ハンジ・フリック監督はハンガリー戦後に長いシーズンの後に4試合もしなければならないネーションズリーグのスケジュールに「あまりにも多すぎる」と興行サイドを批判し、選手への負担を危惧した。

 その一方で、「結果だけではなく、自分たちのプレー内容に満足していない」とぴしゃり。「ドイツ代表として厳しい状況でも自分たちの力を発揮することを要求する」とメッセージを送り、己に甘えることなく、いまできる限りのプレーをやり通すことを望んだ。

 そうした流れで迎えた最後のイタリア戦で、結果以上にプレー内容で監督を納得させることができたのは大きい。攻守に躍動感のあるプレーの連続がみられていたし、何よりワンタッチでのダイレクトパスが非常に多く、しかも有効に使われていたのが印象的だ。

【PHOTO】「美人すぎる」「セクシーすぎる」フットボーラーの妻&恋人たち
【関連記事】
「クソおもろかった」遠藤航と鎌田大地が、ドイツで“バズッた”日本代表戦士の衝撃発言を回顧!「今年の流行語大賞じゃないですか」
「あざ笑う者もいるかもしれないが…」モナコ移籍の南野拓実にリバプール地元メディアが見解!「歴代のレジェンドたちに匹敵する」データとは?
「今の大迫と久保は選べない」セルジオ越後が選ぶ日本代表のW杯メンバーとは?
「試合中に指示はないのか」前園真聖が惨敗の日本代表に苦言!「選手に迷いや不安があることが1番良くない」
「クボの獲得は危険、理解できない」久保建英の完全移籍を目論むソシエダに地元メディアが警鐘!「平凡な選手。後悔することになる」

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト 唯一無二の決定版!
    2月15日発売
    2024 J1&J2&J3
    選手名鑑
    60クラブを完全網羅!
    データ満載のNo.1名鑑
    詳細はこちら

  • 週刊サッカーダイジェスト いざW杯予選へ!
    3月8日発売
    元代表戦士、識者らと考える
    日本代表の現在地と未来
    2026年へのポイントは?
    J1&J2全クラブ戦力値チェックも
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 夏の移籍を先取り調査!
    3月21日発売
    大シャッフルの予感
    SUMMER TRANSFER
    夏の移籍丸わかり
    完全攻略本2024
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ